久しぶりの映画とミュージカル

対コロナの規制が緩和され劇場もレストランの室内もオープンされたので、私も久しぶりに映画とミュージカルを観に行ってきた。

映画を見にいった日は料金が半額日だった為、チケットは完売。館内に入ってくるなり「やったー」とガッツポーズをとる人がいたり、みんな久しぶりの映画で喜びを隠せない。面白い事に高齢者の、特に男性の中にマスクなしの人がちらほらいた事。ワクチン摂取をして自分はもう大丈夫とタカをくくっているのかな?

ミュージカル観賞も久しぶりで、シアターの前ではジャーナリストに街頭インタビューを受けている人もいた。舞台から2列目に座れた私たちは、初めから終わりまでミュージカル女優、俳優達の情熱、一挙一動を肌で感じることができ、ストリーに釘付けになり、涙は出るわ、大笑いするわと大のり。最後は観客総立ちで踊りと拍手喝采でフィナーレを迎え、私たちも大感動して家路についた。

このように作品からパワーをもらえる観劇は最高だ。

イキイキと踊って歌ってる女優、俳優をみて劇場がオープンして本当によかったなと心から思った。コロナ禍で被害を受けたエンターテインメント業界。本業が失業中にアルバイトをしている人の特集記事を読んだけれども、エンターテインメント業界の人が一番多くアルバイトをしていると書いてあったのを思い出す。劇場が休業していた期間は第二次世界大戦の時より長かったらしい。

今回見た映画  NomadlandもミュージカルEverybody’s talking about Jamieも自分軸で生きることをテーマにしていて、もう50代も後半に入り今後の人生をどお生きていこうかと模索中の私にとっては色々と考えさせられる作品だった。

特にNomadlandはロンドン住まいの私とは別世界の話であるにもかかわらず私にとっての自分軸とは何か、どこまで自分軸で生きてるかとぐんぐん自分に問いかけてくる映画。

リーマンショックによる企業倒産の影響で住み慣れた家を失い、夫にも先立たれて車中生活を送ることになった60代の女性が、不安定で過酷な労働環境にいながらも日々を懸命に生き、行く先々で出会ういろんな人との交流を通じてより自分らしく生きていこうとする主人公の気高い姿がうまく描写されていた映画だった。

それにしても主演のフランシス・マクドーマンドの演技力の高さがすごい。彼女は本物のノマドのよう!彼女がスリー・ビルボードでBafta賞の主演女優賞を獲得した時のスピーチで「かつて演劇の先生があなたには自然な才能が欠けているので、あなたは人より努力しなければ成功できないと言われたので私は努力してきた」と言っていたけれども、見る目もなく、心ないアドバイスを送った先生の言葉を逆に肥やしにして頑張ってきたフランシス・マクドーマンは大物や!

今の彼女の演技を見る限り女優業はフランシスの天職だし、彼女は自分軸で生きてるはずだと感じさせられる。

とにかく普通の生活に戻れつつあるこの夏は、ロックダウン中に生の芸術に触れあう機会が奪われた分出来る限りいろんな芸術に触れていきたいと願っている。芸術との触れ合いは人生の肥やしになるのを身を持って感じる今日この頃。

嫌な訪問者

最近我家にねず公が出没。

キッチンのワゴン台の上に置いていたパンの袋に十円玉大の穴が空いていて、嫌な予感が走ったところ、次の日の夜次女がねず公が暗い廊下を走り去るのを目撃。

その瞬間私達親子三人は恐怖で縮みあがった。普通一家に一人はねずみなんて全然怖くないと言う勇敢な人物がいるが、我が家の該当者はただいまオーストラリア住まい。残る私達親子は本当にねず公が怖い。だからその日から完全にはリラックスできない日々が始まった。

そんなある日長女とゆったりとYou Tubeを見ていると、キッチンからチューチューという音が聞こえてきた。恐る恐るキッチンに行くとねずみ取りのシートにねず公が!!

この時点で私達親子の恐怖心は急上昇。前もってもしもの時はよろしくお願いしますと言っておいた日本人のご近所さんに早速メッセージをして、助けにきてもらった。

そのご近所さんAさんは彼の中国人の奥さんと娘さんと一緒に早速我家に来て、ねずみシートにくっついてるねずみの処理をおこなってくれた上、外のゴミ箱にまで持って行ってくださった。

おかしかったのは、社会勉強の為か彼の奥さんは「ねずみやよ~、見においで」と2歳の娘ちゃんを呼んでねずみシートにくっついているねず公を見せていた。お~奥さん強すぎる!

とにかくご近所さんには大感謝!

その夜は「まあこれでしばらく奴らとは遭遇することはないやろう」とリラックス気分でオーストラリアにいる夫と家族でフェイスタイムをしていた。するとどこからともなく「チューチュー」と言う音が聞こえてくる。 WHAT?

この日二匹目のねず公がねずみ取りシートに引っかかっていた。

時刻はもう夜の23時近く、ご近所さんにも電話できない。コンピューターの画面の夫があれやこれやとアドバイスしてくるものの、こちらはパニックで聞く耳も持てない。

その後1時間は誰が第一歩の処理をするかで、押し問答してるところ、ねずみシートが移動しだした。もう腹を括るしかない。私は靴箱をねずみシートの上にかぶせ視界封鎖。

長女がその下に下敷きを入れて、ねずみを殺すことも見ることのなくゴミ袋に入れて外のゴミ箱に捨てに行った。

この話を何人かにしたら「うちもねずみに悩まされている」と言う人ばっかり。同僚はトイレにいる時「あれここに穴なんてあったかなと思ったその瞬間にそこからねずみが顔をだしてお互いがびっくりした」と言ってた。想像しただけでも怖くなる!ご近所さん宅にもねずみが出て、業者に電話をしたら「今年は例年より寒いので春には野外に出ていくはずのねずみがまだ室内にこもってますよ」と言われたらしい。

今オーストラリアのシドニーがあるニューサウスウエールズではねずみの大量発生で農作物が荒らされたり、住居や病院では人が噛まれたりと深刻な被害があると言う。イースター時に実家に戻っていた夫も「今日もねずみを捕まえた」と言っていた。

ロンドンには人口を上回る数のねずみが生息していると言われている。さらにロックダウンに入ってからはレストランやカフェがしまって食べ物に困りだした奴らが住宅街に餌を求めて移住した為、ねずみ駆除依頼が増えているという記事を何回か読んだ。

そう言えば去年のロックダウン中、人影が減ったロンドンの地下鉄のホームでまるでダンスをしているような二匹のねずみの写真がロンドンの新聞Metroの一面に載っていた。

まあねずみもこの地球の住民だけれども、できるならお互い違う次元で生きていたい。

手抜き料理

最近の私は料理をするのがとても面倒くさい。ちょっと前までは張り切っていろんなレシピーに挑戦していたけれども、最近はとにかく簡単で美味しそうなものしか作る気にならない。

まあ主婦なら誰でも通る道かな?

私の最近の手抜き料理は、サーモンのグリルにサラダ、やる気のある日はそのサラダの中に焼いたズッキーニやカリッとあげたニンニクを入れたりするが、普通はトマト、アボカド、ルッコラのサラダ、それと小さく切ったジャガイモ炒めや茹でたブロッコリーを添えていただく。これは調理時間30分だけれども満足度が高い料理だ。

手抜き料理はもちろん人それぞれ「そんなん手抜きちゃうやん、すごいやん」ってな料理からハムとチーズだけ、ベークドエッグ、ジャケットポテトとチーズと「えーそれだけ」と思わせる一品と人によって内容の違いがあって面白い。長女に聞くと彼女の手抜き料理は、白菜、豚肉のビーフン炒めらしい。

手抜き料理と言えばロックダウンの間、在宅ワークやオンラインレッスンで家にいた家族のために朝から晩まで食事を作るはめになった友達がみな口を揃えて「あ~もう限界、一日中キッチンにいる生活や~、こうなったら簡単なものしか作る気になれへん~」と言っていたのを思い出す。

ロックダウン中スーパーに行くのを避ける為オンラインで買い物をするようになってからは、何かしらの常備食を買っておく人が増えたと言う。我が家でもロックダウン中は冷蔵庫にはホムス、ピタパン、瓶入りアーチチョーク、生ハム、キッシュ、ピッザが入っていた。

そんな話を料理上手なトルコ人の友人Pに話したら、彼女も最近は手抜き料理が多くなったと言っていた。

いつも家族の健康を考えて一生懸命に料理をしてきた友人P。彼女の家にはいつもお手製の、それも砂糖を控えてナツメヤシやハチミツで作られたケーキがあったり、長い間出来合いのものを買わずに手作り料理一本できた彼女だが、そんなPもやっぱり20年以上主婦をしていると最近では手を抜き出したと言いだした。

そんな友人Pが最近気に入って作っているレシピーを教えてくれた。

トルコ料理にはフィロペイストリーと言って薄い皮のパイ生地を使ったお料理が多いが、それをトルティーヤで代用して、ほうれん草とチーズを入れて包み込み、オーブンじゃなくフライパンで焼く極めてシンプルな調理法。それでもサラダを付けたらカフェで食べるような立派なランチに仕上がる。我が家でも一度、中にチョリソとチーズを入れて同じ方法で作ったことがあるが、とても美味しく出来上がった。

手抜きといえども、アイデアひとつで見栄えのいい美味しそうな一品が出来上がる。しばらくは手抜き料理をモットーにまた新しいレシピーを探してみよーっと。手抜き料理大歓迎!

友人P,上の写真も全部彼女が送ってきて
くれた。

仕事

最近、天職、キャリアと仕事についてよく考える。

子供の頃は童話作家になりたかった。大好きなメリーポピンズ、ナルニア王国物語、不思議の国のアリスと異次元に入り込んでいく物語が大好きで、私もいつか不思議な国の物語を書いてみたいと思っていた。

その後人生で一番勉強すべき時期に大きく脇道にそれたので、高校生、大学生になっても自分のキャリアを真剣に考える事もなく、夢と言えば海外生活をすると言う全くもって無責任な若者になっていった私。

そのつけが回ってきた今、いざ転職をしたいと思っても選択範囲が狭い事を痛感してしまう。

一度母親に連れられて易者さんを訪ねた時「この子は若いうちはフラフラする傾向にあるから大学に行かせるよりも、手に職をつけさした方がいい、美容師はどうや」とアドバイスをされたことがあるが今思うとこのアドバイスは的を得ていたと納得する。

若い頃は世の中にいろんな職業が存在することも知らなかったし、好きなことを極めていくとそこから職につながる事も今この年になってやっとわかった。Garden Designer、Curator、または舞台演出をしている人に若い時に出会っていたら将来の方向をちゃんと考えていたんかな?

最近いいなーと感じた職業がある。私自身がやりたいとかじゃなくて、これを仕事にしている人の人生は満たされているだろうなと思わせる職業だ。

まずはミュージックアドバイザー、映画、ドラマ、コマーシャルの映像にあった音楽を探す仕事だ。私はよく韓国ドラマを見るけれども、いつも思うのは韓国ドラマにはドラマチックな画面での音楽の使い方が上手だなーと思わせるシーンが多い事。最近見た韓ドラ Vincenzo のラストのキスシーンで使われたJohn Parkの I’m always by your sideなんかは結末としてほんとにしっくりする音楽だった。

長年ミュージックビデオの編集をやってきた夫も、時々コマーシャルやドキュメンタリーの編集をしている時に各コンテンツにあう音楽を探すように頼まれるが、音楽好きな彼には得意な分野でそんなとき彼は楽しそうに仕事をしていた。

そして昨日はPalaeontologistと言う恐竜についての専門家の話を聞く機会があった。その人は幼少の頃に見た映画ジェラシックパークに感動して以来ずーっと恐竜が好きで、最終的に好きが高じて大学院の博士号を取り、今は恐竜専門家として大学や博物館で仕事をしている。2年かけて恐竜の骨を掘り出した時の話や恐竜がどうして全滅したかを情熱的に話してくれて聴き手を魅了させた。

自分の好きなことを職にしているって本当に素敵!

「せめて自分の好きな職業についていなくても、自分がワクワクすることを実行していったら日々心が満たされるのはわかっているし、そこから何かにつながる可能性も出てくる」と毎日言い聞かせながらあれやこれやと考えを巡らしている56歳の私。もう今しかない、今から何かを始めるしかない。そしたら石の上にも三年、何か形が見えてくるか。自分への挑戦だ。

ダイエットに挑戦?

食べるのが何よりも大好きで食欲が旺盛すぎる私は、幼少時を除いてはずっーと小太り気味。小太りと表現すると私をよく知る人は「何が小太りなん、もっと太ってるで~」と突っ込んでくると思うけれども、身長が155cmと低めなので小太り、英語で表現するところのChubbyが自分に当てはまると自認している。

今まではわたしよりも細い人がダイエットをしていても「私は食べんのが好きやからダイエットは無理、もう太ってても仕方ないわ」と呑気に構えていた。

でも最近体調を崩し、初めて食生活の見直しをしないといけないはめに!

血糖値、血圧、コレステロールと今まで人ごとのように考えていたことに直面するはめに!

それから気づいたことは、私の周りの同世代の友人達も多かれ少なかれ健康維持を意識している生活をしていること。そしていつまでも元気でいたいなら、今いろんな生活習慣を変えるべきだということ。

それ以来甘いものを食べるのは週2回だけにし、間食も我慢して控えている。

何より、同世代の同僚が16時間断食をはじめてかなり痩せ、その上体調がすこぶる良くなったと言うので、私もまずは手始めに一日挑戦。

お腹が空いてきて実行するのは難しいかなと思ったものの、できなくはない。起きるのがゆっくりめの週末ならもっと簡単にできそうだ。

空腹が16時間続くとオートファジーと言って体や細胞がストレスを受けても生き残れるように体内に組み込まれたシステムが働きだし、人体の古くなった細胞を分解する仕組みが作用するらしい。

8時間は好きなものを食べて、16時間空腹を設ける。休憩をとった内臓は疲れがリセットされて働きが良くなると言うのも良くわかるし、体内の余計な脂肪が分解されて減っていくと言うのも納得する。

とにかく毎日しなくてもいいらしいし、このダイエット方は私にはあっているかも!

あと食生活を見直していて気がつたことは、ちょっとお腹がすいた時に食べがちなものがほとんど小麦を使った食品で、炭水化物ばかりなこと。今までは仕事帰りにスコーンやマフィンを買って食べたり、甘いものじゃないからと言ってピザやチップスを食べたりしていた私。最近ではくるみを食べるようにしているが、それでもついついピタパンとホムスとかトーストとかパン類を口にしてしまう。でもグルテンが体に良くないのは今では周知の事実なので、グルテンフリーのおやつを考えないと。と言うよりも炭水化物じゃなく、タンパク質を間食にしようかな?

友人は医者からのアドバイスで「朝食にはトースト抜きでベーコンエッグだけを食べるように」と言われたといって週に4日はベーコンエッグを食べている。ベーコンも体にはよくないはずだけれども、炭水化物を取るよりはいいのかな? まあいろんなアドバイスがあるもんだ。

その上、学校で働いでいると子供たちのお誕生日ケーキであったり、休憩時間にはスタッフルームにビスケットがあったりと誘惑も多いのが事実だ。今日も児童のお誕生日で、今まで見たカップケーキの中で一番デザインが凝ったケーキをもらった。眺めるだけ眺めて、あとは家にもって帰ってきて娘に食べてもらったけれども、お腹が空いていたら誘惑に負けていたかもしれない。

「あー食べても血糖値も気にならず、太る事もない体が欲しい!」と願いながら人生初のダイエットに挑んでみようと決心した私。どこまで続くか、人生56年目にして自分への挑戦だ。

今まで見たカップケーキの中で一番きれいなデザイン

産休

最近同僚2人がママになった。2人とも人生経験が豊富で、精神状態もとても安定している30代半ばでのお産で、パートナー、家族と共に心の底から赤ちゃんの誕生を喜んでいる。

現に赤ちゃんが生まれてからは「もう自分の赤ちゃんが可愛くてたまらない。一日中ずっと赤ちゃんの顔をながめている状態」とめちゃくちゃ幸せそうで、それを聞く私も嬉しくなってくるぐらい。

今のところ彼女たちは9ヶ月間の産休を取る予定で、来学期の終盤12月のはじめ頃には職場復帰を目指している。

「9ヶ月の赤ちゃんは可愛い盛り。そこで職場復帰するのは難しいやろうね」と話しながらも2人とも職場では役職についているので「9ヶ月以上の産休を取るのは難しい」と言っている。

彼女たちがフルタイムで働くためには、赤ちゃんのお世話をフルタイムでしてくれる人を雇うか、赤ちゃんでも預かってくれる保育園を探さないといけない、それでも9ヶ月の赤ちゃんを預かってくれるような託児所は限られているはず。

幸運にも親が近くに住んでいて育児を協力してもらえたりしたり、パートナーの仕事がフレキシブルで育児をちゃんと分担できるのならまだいいが、フルタイムのナニーを雇うとなると月に2000ポンド(日本円で約30万円)は給料として支払わなくてはならず、自分の給料のほとんどをその為に使うことになる。

2年前も仲良しの同僚が出産し、5ヶ月間の産休のあと結局仕事を辞める決断を下した。

収入はめちゃくちゃ減るけれども、やっぱりせめて子供がもう少し大きくなるまでは家にいて子供を育てたいと言う気持ちがあったのと、現実にそれが可能な経済状態にあったからくだせた決断だ。

最近母になった同僚の目標はいつの日か校長になる事。彼女はそのためにずっと頑張ってきて今では役職についている。「本音を言うとはしばらくはパートタイムで働くのが理想やけれども、一度パートタイムになるとフルタイムで要職に戻るのは難しいから、今のところは今年の12月には職場に戻ってこないと」言っている。

やっぱり女性が子育てと仕事の両立をするのはまだまだいろんな困難がともなって難しい。

ニュージーランドの国会議員が自分の赤ちゃんを議会に連れてきて授乳している映像を見た事があるけれども、これができる職場はまだまだ少ない、と言うか私の周りでは聞いたことがない。

皮肉な事に私たちが働く学校は女子校。その子達の未来がもっと働きやすい社会になってるように今から学校が率先して模範を示していかないと。幼い子供がいるスタッフには役職についていようとフレキシブルな時間帯で働けるようにするとか、産休の期間を伸ばすとか!じゃないといつまでたっても子を持つ女性が仕事を続けるには犠牲を払うことが多すぎる。

いずれにしろ、一番大事なのは子供を持つ女性に選択権がある事。そのためには国をあげて子育て支援ができてないとね。国家は未来の労働力を確保しておかないといけないんだからいっそのこと「子育てをしているお母さん、ありがとうございます。国が支援しますから安心して子育てに専念してください」と支援金を払ってほしいと思う。

とにかく同僚がしばらくは仕事のことを考えず、赤ちゃんとの時間を楽しく過ごせることを心から願っている。

植物

今朝も友達と公園を散歩してきた。

春に入った今、野外に出ると水仙、マグノリア、ブルーベル、桜、アーモンド、チューリップと色とりどりの美しい花がいたるところで咲き誇っていて、確実に見る人の心を喜ばし、癒し、時には夢心地にさせてくれる。

ロンドン市長は2050年までにロンドン市内の葉や枝などが茂っている場所を10%増して、市内の50%を緑地にする目標を掲げており、その一環として2020年には約3000本もの新しい木が市内のいろんな場所で植えられた。緑が増える事で空気の質を高めて大気汚染の改善をはかり、津波のリスクを下げ、野生動物のすみかを確保し、町を美しくして人々がもっと散歩やサイクリングをして、ロンドンをゼロカーボンシティーにするのがロンドン市長の最終目標だ。

確かに私が住むウエストミンスター地区では、可愛い花が入ったバスケットが道に飾られていたり、地域によっては街路樹の隣にかわいい花が添えるように植えられていりして、思わず立ち止まって見入ってしまう光景はたくさんある。

その反面少し治安が悪そうな場所に行くと、急に緑が視界から消えてしまう。緑のない荒涼とした景観が人に治安が悪いという印象を与えるのか。自然と触れることが精神にポジティブな影響を与えるのはもう誰もが知っている事だから、治安の悪い場所や環境がよくない所にこそ植木を植え、緑の空間を作るべきだと思う。

昨日はニュースでパリ市内で奨励されている住民による共有農園企画を知った。パリ市に申請してPermis de Vègètaliserという許可書をもらい、家の近くの道端や、街路樹の周り、公共施設区内などの空き地をガーデンや農園にしたり、手付かずの荒地を緑のスペースに変えたりする緑化政策だ。許可が下りると3年間申請したスペースで園芸をする権限が与えられる。区役所ではガーデニング用のスコップや鋤なども貸し出してくれ、アドバイスもうける事ができるらしい。緑が少なく人口が多い都会にはもってこいのアイデアだ!

中には荒地に住んでいたホームレスの人が近隣の住民と共同でそこを緑豊かな素晴らしい空間に作り上げていたり、香り高いハーブを沢山育てて、通り行く人々を魅了させたりと、街を美しくする以上に、人と人を結びつけコミュニティーを作り出していると言うメリットもあった。

日本一緑が少ないと言われている大阪育ちの私は、どんなに小さなスペースであっても町中で小さな自然を見つけるとワクワクと幸せな気分になる。

去年の秋だったか大阪市のど真ん中梅田の歩道橋の下、橋の階段と歩道のアスファルトの隙間から大根が生え出した。大根の白い部分が数センチ地上に突き出し「こんな場所で根を張って頑張ってる~」といろんな人がその存在に癒され、その大根はど根性大根とニックネームまで付けられた。この大根を見てなんかとてもその大根が愛おしくなったのを覚えている。

これからは新緑が綺麗な時期がやってくる。ほんとに植物には感謝しかない。

イースターサンデー

昨日はイースターサンデー、キリスト教徒にとってはクリスマスと同じくらい大切な宗教行事であり、祝祭日。そして子供達にとっては、イースターバニーがイースターエッグ=卵の形のチョコレートを届けにきてくれる日であり、イースターバニーが隠しておいたチョコレートを探し出す楽しい日でもある。

先週は学校の行事の一環で、近くの公園に行って子供達はチョコレートハントを楽しんだ。スタッフが前もってチョコレートをあたり一面に隠す、というよりも撒き散らしておいて、子供達がそれを拾い集めるんだけども、子供達はみんなキャーキャーとはしゃぎながら必死でチョコを探していた。イースターは宗教行事だから、子供達はまず宗教の授業でなぜイースターを祝うのかを勉強する。でも子供にとってのイースターはまさにチョコレートを食べる日って事じゃないかな?

聞くところによると今年のイギリスはイースターチョコレート不足で、お店では早くからイースター用のチョコレートは売り切れ状態になっていたとの事。オーストラリアに住む夫も金曜日に近くのスーパーにイースターエッグチョコレートを買いにいったらもう売り切れで買えなかったと言っていた。

有難いことに私はたくさんの生徒からチョコレートをいただいたので、しばらくはチョコを楽しめる状態。

昨日の朝は朝食にホットクロスバンも食べた。伝統的にこのホットクロスバンはイエス・キリストが十字架にかけられたグッドフライデーの朝に食べるのが習慣らしい。キリストの受難を象徴した十字架を粉砂糖で装飾したホットクロスバン。今ではスーパーで年中売っているし、お世辞にもめちゃくちゃ美味しいとは言い難いけれども、この時期にはいつも見かけるものよりも美味しそうなホットクロスバンがいろんなベーカリーで売られるので、やっぱりこの時期にはホットクロスバンを買って食べてしまう。そして食べた後毎年いつも「あー別に大した味ちゃうなー」と思ってしまう。

とにかくイギリスのイースターサンデーの食事といえば、家族で集まってローストラムをいただくって言うのが慣例じゃないかな? 我が家も昨日は長女がローストラムを焼いてくれ、美味しいミントソースやローズメリーがきいたグレイビーも作ってくれてイースターの食事をとても楽しませってもらった。

イースターサンデーに食べたローストラム

私にとってイースターホリデーというと、今ではクリスマスや夏休みの次に楽しみにするホリデー期間という認識になっているけれども、日本にいる時にはイースターというと海外小説の中で、それも復活祭という言葉ででしか耳にすることのなかった言葉だ。

スペインに住んでからセヴィージャの聖週間祭りなどイースターには全国で素晴らしい伝統行事が行われている事を知った。伝統行事を行うという事は、宗教的な意義だけでなく、生活の中で人が結集して、結束して共に行事を作り上げるという素晴らしさをもっている。単調になりがちな日常を鮮やかに彩ってくれる伝統行事っていいなーとつくづく感じる今日この頃だ。

キリストの復活であるイースターはまた春の到来でもあり、これから夏に向かって日も長くなりなんとなく希望が湧いてくる時期のような気もする。

長いロックダウン生活で、ワクチン摂取も順調になりだした今のイギリスの状況が春に重なる今日、ボリスジョンソン首相はどんな声明を出すんだろうか? 期待は高まるのみ!

ようやく4月

イングランドでは今週の月曜日から、違う世帯に住む人なら6人まで、または同じ世帯なら2世帯まで野外で逢う事ができるようになった。これを受けまたお天気も最高の春日和であったので、月曜日は許容範囲かける3ぐらいの人数が野外に集まってきて、各公園はどこも人であふれかえっていた。

特にもうすぐ受験を控えている16歳と18歳ぐらいの若者が、みんなで音楽を聞いたり、ダンスをしたり、友達とふざけあって楽しんでいる。誰かが規則違反をしてようとも、少々騒いでいようとも彼らの気持ちが十分わかるので、誰も咎めようとしないし、警察も見て見ぬふり。

今月12日からは野外の飲食店はオープンするし、5月17日には飲食店は完全再オープンするのでやっと視界に光が見えてきた感じ。

私は今週の月曜日にやっとワクチンを摂取しに行った。いろんな理由から私はワクチン接種懐疑派。でも外国人として海外に住んでいる以上、移動の自由だけは絶対不可欠だからワクチン証明書が出せる為にワクチン接種を受け入れることに決めた。

でもワクチン接種をするにはなるべくファイザー社のものをと願っていた私。2ヶ月も前にワクチン接種を受けた知人はみな口を揃えて「頼みこんでファイザー製薬のワクチンをうってもらった」と言っていたし。連日ニュースで「ドイツとノルウェーがアストラゼネガー製薬のワクチン購入を見合わせてる」なんて言っていたら自然と「選べるのならファイザー製薬がいい」と思ってしまう。

でもワクチンを人に打つヴァクシネーターをしている友達が「ファイザー製薬のワクチンは在庫がついて今は保存が簡単なアストラゼネガー製薬のワクチンしかないで、ファイザー製薬は4月中旬過ぎな入ってこないよ」と言っていたのを思い出し「仕方ないアストラゼネガーでもええかー」とワクチンを受け入れることにした。

「アストラゼネガーいややー」と文句を言った分だけ、アストラゼネガーからも仕返しも受けた。接種後10時間ぐらいから全身のだるさ、発熱、筋肉痛といろいろと副作用の症状も出始め、その後1日半完全ダウン。

周りにもワクチン摂取後、高熱が出た人がちらほらいてる。特に新型ウイルスにかかった人がワクチン摂取をすると副作用がきついと聞く。まあ長くとも3日間と言われているように短期間のことだから我慢できるけど…..

「夏休みの計画はまだ立てないでください」と政府は呼びかけるけれども、長女の周りはみなホテルやキャンプ場、航空券の予約を取り始めていると言う。でもイタリアもロックダウン中、フランスもまた今週から学校閉鎖と他の国の動向もまだまだわかりづらいし、家族のいる日本やオーストラリアは初めから行けないものと考えている。あーでもせめて夏休みの間に旅行はできるようになりますように、希望は持ち続けていたい。

今日からイースターホリデーの4連休が始まった。明日は今年初で友人S子ちゃんのガーデンにお呼ばれに行く。もう娘達とめちゃくちゃ楽しみにしている明日の予定。例年では当たり前にできていたこんな友人との集いが、実は人生で一番大切な事やってんなーとつくづく思う今日この頃だ。ありがたい、ありがたい。

ケフィア

先日同僚からケフィアを作る為にケフィアグレインという種菌を分けてもらった。

コーカサス山脈地方で生まれたケフィアは複数の乳酸菌と酵母が共生発酵する発酵乳のことで、腸内環境の改善効果、免疫力、肝機能強化、コレステロールや中生脂肪を減らすなどと人体に良いことばかりで、健康志向の人の中ではヨーグルトよりも評価が高い。

その同僚も彼女のパートナーも体調を崩してから生活習慣の見直しをおこない、特に食生活を徹底的に変えて、特にこのケフィアを毎日飲んで健康をとりもどしたと言っている。

今は大都市に住んでいれば世界中の健康食品が手に入る時代で、私の周りでも健康意識の高い友人達は、皆何かしら自分の食生活の中に他の国でずっと取り続けられてきた栄養価の高い食品を取り入れている。韓国料理はあまり食べたことはないけれども、キムチを買う人がいたり、南米産のマテ茶を飲んだり、コンブチャを飲んだり、和食や中華じゃないけれども自分でアレンジして豆腐を料理している友達もいる。

私もこのケフィアに始まって、アップルサイダービネガーを飲んだり、お米やクスクスの代わりに時々キヌアを使ったり、最近ではサワークラウトを作ったりしている。でもこれらを習慣付けるのもなかなか難しいのも事実。

鉄分がほうれん草より豊富と言われているメキシコ産のチアシードなんかがそれだ。買った当初は毎日喜んで食べていたが、一度やめると家にチアシードがあったことさえ忘れてしまっていたから、私の食習慣には根付かなかった。でも今ケフィアが手に入ったのでプルっとしたチアシードとフルーツと一緒に食べるのもいい感じ!

南アフリカ出身の友人Aは大の緑茶フアンで、彼女は紅茶はほとんど飲まず、緑茶だけを毎日6、7杯を飲んでいる。はじめは健康の為に緑茶をのみ始めた友人A、でも味わい深い玉露などを飲み始めたら今度はその味にやみつきになり、今では彼女のロンドン暮らしに緑茶は欠かせないほどになっている。

私はロンドンではあまり緑茶を飲まないので、いつも友人Aに不思議がられるがこれも習慣化の問題だ。ロンドンではどうしても紅茶が飲みたくなるから仕方ない。健康にいいからっとターメリック茶とかも飲むけれども、毎日飲みたくなるほどの味じゃないので習慣にするのは難しい。

先日血液検査をした結果、糖分を控えなければならない事が判明。まーわかっていた事だけれども忘れていたのは私もそんなに若くないと言う事実。あー何も気にせず甘いものを食べ続けていたい!けれどこれからの人生を考えたら、ここらで世の中にあふれている健康食品と共に人生を歩んで行こーと決心せずにいられない。

ケフィア人生がうまく根付くかどうか、とりあえずは努力してみよう!