金曜日の夜

働きだしたら、金曜日の夜の有りがたさをつくづく感じる。

朝も「Happy Friday!」とみんな笑顔になる。

今日はランチもサンドウィッチ、10分休憩しただけ。一日中止まることなく働いたので家に戻ったら急に疲れが出てきた。こんな夜は出前を取るに限る。

今夜はインド料理と決め込んでいたけれども、お目当てのお店は他の出前サービスを通じて注文しなければならない上、料金設定も高め、待ち時間1時間以上と言われたので、急きょプラン変更、ペルシャ料理を頼むことにした。

日本ではあまり知られていない料理だけれども、ペルシャ(イラン)料理はおくが深いと思う。

7世紀にアラブ軍がペルシャ帝国を征服した時点では、ペルシャの方が文化的には洗練されていたらしく、アラブ人がペルシャ人から学ぶ立場にあったという。たくさんのペルシャ人シェフがバグダットにあるカリフの宮殿にやってきて、アラブ人が今までに口にしたことがなかった、お肉と野菜や果物との煮込み料理、アーモンド、くるみ、ピスタチオなどのナッツを使った甘くてとろみのあるソース、いろんなスパイスで味付けされたお肉料理などを紹介していったという。

スペイン、カタルーニャ地方の郷土料理である黄身とナッツでとろみをつけたペピトリアソースや北アフリカ料理の鶏肉や羊肉とプルーンやナツメヤシの煮込み料理タジンも、その調理法の起源はペルシャ帝国らしい。アラブ世界にやってきたジェノバやベネチアの商人によってヨーロッパに広まっていったようだ。

イラン料理といえばサフランやシナモン、コリアンダー、dillがよく使われて風味が豊かで、乾燥ライム、ザクロなどを使い味付けが甘酸っぱい。イスラム圏ではどこでも食べれるキャバーブ(カバブ)料理、ことイランのキャバーブは味が繊細で、私の中では格つけが上位。

イランといえば、イランに行った事がある旅行者や旅情報のYou Tuberの多くが、「今まで行った国の中でイランほど人に親切だった国はない。」という。まだいったことがないけれども、食べ物、文化、歴史と惹かれる要素がいっぱいで、いつかは必ず行ってみたい国だ。

とにかく昨夜は羊肉のミンチと鶏肉のキャバーブ、ほうれん草とひよこ豆のスープなどをいただいた。おいしー!時々無性に食べたくなる味だ。

その後はwhite portとtonic waterを飲みながら、Netflixで北アイルランドが舞台の犯罪ドラマThe Fallを2話も見てしまった。17エピソード中、15番目!寝る前に見ないほうがいい種類のドラマとわかっていても、その後の展開が知りたくてついつい見てしまう、やめられない。

北アイルランドとペルシャの距離があまりに遠く感じるほど見入ってしまって、見た後も犯罪者の心理について、娘達とあれやこれやと話していた。脚本が上出来!

疲れた体に美味しい料理、その後重いドラマ観賞、もちろんこの後は寝るしかなかった。

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