うちの近くのQueenswayはロンドン第二のチャイナタウンとも言われ、チャイナタウンについで有名中国レストランが密集している地域。旧正月には商売繁盛を祝いにドラゴンが舞いにくるし、中華料理好きなロンドナーならみんな知ってる。
以前ロンドンに住んでいてシンガポールに引っ越しした友人は今でもQeenswayのRoyal Chinaの飲茶が一番美味しいと言ってるし、ロンドンにくるアジア人の学生もQueenswayには美味しいものを出す中国レストランが集中してると知っていて、次女が「Queenswayの近くに住んでる」と言えば何度か「あーダックが有名なGold Mineがあるとこやね」とシンガポール人やマレーシア人の友達に何度か言われたらしい。
面白いことに一口で中華を食べに行くと言っても、シーフードが食べたいのならMandarin Kitchen、飲茶ならRoyal ChinaかGold Mine、 ダックはGold MineかFour Seasons、広東料理ならNew Fortune Cookiesと食べたいものによって行き先を変える。「中国系マレーシア人とシンガポール人はGold Mineが、中国人はFour Seasons、香港人はRoyal China かNew Fortune Cookiesが好み」とレストラン情報に詳しい次女の中国人の友達がいってるらしい。
ずいぶん長い間、Four Seasonsのダックといえば味と名声において不動の位置にあったけれども、ある日そこのダックマスターが15mほど先にあるGold Mineに引き抜かれて行って以来Gold Mineのローストダックのソースの味の美味しさがさらに増し、ダックが食べたいと思えばGold Mineに行くようになった。Four Seasonsは結構な打撃を受けたやろなー。
でもこのFour Seasons、香港生まれの友達と行くといつもメニューにないものを作ってくれるのが嬉しいところ。
Gold Mineは日本人の駐在員にも広く知られているみたいで、いつ行っても日本語がどこからともなく聞こえてくる。みんなローストダックがお目当てみたいだ。
ある日飲茶を食べていた私達家族、隣の人のローストダックがあまりに美味しそうだったのでローストダックも後から注文した。食べた瞬間、懐かしい味に包まれる。あのコクのあるうなぎの蒲焼のタレに近い味。みんな美味しい、美味しいと一口食べながら連呼の声。それを聞いた近くにいた日本人の客もローストダックを追加注文していた。
今週は長女のお誕生祝いにMandarin Kitckenに行ってきた。ここは海鮮中華料理が有名で、特にロブスターやかに料理が最高。と言ってもここにくるのはもう10年ぶりだ。
よくあることなのか、ここの料理長もある日、ほとんどのスタッフを連れて新しくできたレストランに引き抜かれて行った。その新しいレストランPeral Liangは味以上に内装が良く、私達家族も友達家族もまたそこに行くようになった。
でもMandarin Kitchenの評判は落ちることなく内装新たにすこぶる人気。
ロブスターの味は期待以上。調理法はネギと生姜ソース、黒豆と唐辛子ソース、ネギとニンニクソース、そしてお刺身があって、私たちはいつものネギと生姜ソースにヌードルをつけて注文した。あとインゲンと豚肉のミンチの炒め物も最高に美味しかった。高温に熱されたフライパンの鉄の味が程よく馴染んでいる。中国人のご近所さんもいつも注文すると言うこのインゲン料理は、ご飯との相性がめちゃくちゃよく、食べていると無限に食べ続けられる気がしてくる。
去年の長女のお誕生日にはMandarin Kitchenの向かいにある、これまた有名なRoyal Chinaで食事をした。その時の写真を見ると、ほとんど全く同じものを今年はMandarin Kitchenで注文している事に気づいた。
でも味を比べたら、Mandarin Kitchenの方が美味しい。これからはまたここに戻ってくることになるやろなー。
昨夜は仕事帰りに寄り道をして遅くなったのでNew Fortune Cookiesでお持ち帰りを買って帰った。豆腐、ピーマン、おナスの詰め物、カニ、えび、豆腐のすり身揚げ、あんかけ魚貝のカタ焼きそばなど、どれもこれも美味しくて、自分では家で作ろうとしない料理ばっかり、残りも今さっきいただき、二日に渡って堪能させてもらった。
実際4年前に香港に行った時、行き当たりばったりで人で賑わっていたレストランに入って「ロンドンのチャイナタウンかQueenswayでも、ここ以上においしい料理が食べれるわ」と思ったのを思い出す。香港人が聞いたら怒るやろうけど。
中華レストランが多いことを知らずにここに住み出した私達。家の近くにこんなにも美味しい中華レストランが多い事に感謝しないではいられない。