紅茶

今日はFortum&Masonに紅茶を買いに行った。

しばらくお茶っぱを切らしていた我が家。先日友人のS子ちゃんが自家製マーマーレードと一緒にFortnum&Masonの紅茶Countess Greyを届けてくれて、久しぶりにちゃんとポットでティーを入れると、その味といい香りといいあまりに美味しくて、ティーバッグの紅茶では物足りなくなってきていた。

友人のS子ちゃんと彼女のイギリス人のご主人は紅茶に精通していて、彼女宅ではいつ行っても香り高い紅茶を楽しませてもらえるが、私の友人のほとんどは私と同じで、普段遣いの紅茶はティーバッグならPG tips、Yorkshire Tea、Tetley、Clipper、TwiningsやPukka社のものを使っていて、紅茶好きの家庭にはFortnum&Mason、WhittardかHarrodsのお茶の缶があるって感じかな?

私はイギリス人のおうちではコーヒーじゃなく紅茶をいただく。紅茶を愛するイギリス人が作る紅茶はティーバッグの紅茶であっても、ポットの紅茶であってもなぜかとても美味しく感じるからだ。イギリス北部では濃いめの紅茶が好まれるというけれども、疲れている時にいただく濃い紅茶とビスケットを愛する人は多いはず!

中国原産のお茶の呼び方には2通りあって、お茶が今の福建省のアモイからマレーシアを経て海路で伝わったオランダやイギリスは福建語の方言のTeをもとにTay、ティ、テェと発音し、今の広東省あたりから陸路でお茶が伝播して行ったインド、アラビア、ペルシャ、トルコ、ロシア、ポルトガル、そして日本ではお茶を広東語のChaをもとにチャイ、シャイ、チャと呼ぶらしい。

ヨーロッパに最初に渡ったお茶は緑茶で、イギリスでも初めは緑茶を飲んでいたらしい。その後イギリスが中国で直接お茶を買い付けるようになって、発酵茶である紅茶の存在を知り、イギリスの水や風土にあっていた紅茶が人気を集め、中国もイギリス向けに発酵茶である紅茶を増産するようになったという。イギリス人がインドのアッサムでアッサム茶を発見してからは、アッサム茶だけでイギリスの紅茶の消費量を満たす事ができるようになったという。

確かにイギリスの水は硬水で、緑茶を入れると色は濃くなるけれども味と香りは弱くなる。でも紅茶には硬水はぴったりとあう。

そおいえば昔イギリス人と結婚したフランス人の友達が「イギリス人の義母がイギリスのお茶が世界1と言ってパリ土産のMariage Frèresのお茶を喜べへんねん!」と怒っていた。私がお母さんに「全てのお茶は元は中国原産で、イギリスのお茶と言ってもその栽培はインドやスリランカですよって言ってみたら」と言ったことがある。それを聞いたフランス人の友人は「そうやったんか~、もう文句言わせへん!」と張り切っていたのを今思い出した。

今ではいろんな国でお茶の栽培がおこなわれている。トルコやアラブ世界の紅茶なんかは独特の味があり、サモワールで煎じられ、小さなカップに注がれたトルコのチャイは世界でもトップレベルの味では!?

イギリスに初めてもたらされた緑茶、当時の人々はその緑茶の味をどう思ったんかな?

今のイギリスで緑茶がこんなに人気が出てくるとは、Fortnum&Masonで抹茶セットが売られるなんて当時の人は絶対想像できなかったやろうな~。

日本に戻ると緑茶を飲み、紅茶はほどんど飲まない私。そしてロンドンに戻ると紅茶を飲み、緑茶はほどんど飲まない。やっぱりこの風土には紅茶があうんだと思う。また今日も軽く4杯は紅茶を飲んでしまった。しばらくは美味しいFortnum&MasonのCountess GreyとRoyal Blendが楽しめるから有難い!

Fortnum&MasonのWindow Display
Clipper社のティーバッグは普段使い

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