最近我家にねず公が出没。
キッチンのワゴン台の上に置いていたパンの袋に十円玉大の穴が空いていて、嫌な予感が走ったところ、次の日の夜次女がねず公が暗い廊下を走り去るのを目撃。
その瞬間私達親子三人は恐怖で縮みあがった。普通一家に一人はねずみなんて全然怖くないと言う勇敢な人物がいるが、我が家の該当者はただいまオーストラリア住まい。残る私達親子は本当にねず公が怖い。だからその日から完全にはリラックスできない日々が始まった。
そんなある日長女とゆったりとYou Tubeを見ていると、キッチンからチューチューという音が聞こえてきた。恐る恐るキッチンに行くとねずみ取りのシートにねず公が!!
この時点で私達親子の恐怖心は急上昇。前もってもしもの時はよろしくお願いしますと言っておいた日本人のご近所さんに早速メッセージをして、助けにきてもらった。
そのご近所さんAさんは彼の中国人の奥さんと娘さんと一緒に早速我家に来て、ねずみシートにくっついてるねずみの処理をおこなってくれた上、外のゴミ箱にまで持って行ってくださった。
おかしかったのは、社会勉強の為か彼の奥さんは「ねずみやよ~、見においで」と2歳の娘ちゃんを呼んでねずみシートにくっついているねず公を見せていた。お~奥さん強すぎる!
とにかくご近所さんには大感謝!
その夜は「まあこれでしばらく奴らとは遭遇することはないやろう」とリラックス気分でオーストラリアにいる夫と家族でフェイスタイムをしていた。するとどこからともなく「チューチュー」と言う音が聞こえてくる。 WHAT?
この日二匹目のねず公がねずみ取りシートに引っかかっていた。
時刻はもう夜の23時近く、ご近所さんにも電話できない。コンピューターの画面の夫があれやこれやとアドバイスしてくるものの、こちらはパニックで聞く耳も持てない。
その後1時間は誰が第一歩の処理をするかで、押し問答してるところ、ねずみシートが移動しだした。もう腹を括るしかない。私は靴箱をねずみシートの上にかぶせ視界封鎖。
長女がその下に下敷きを入れて、ねずみを殺すことも見ることのなくゴミ袋に入れて外のゴミ箱に捨てに行った。
この話を何人かにしたら「うちもねずみに悩まされている」と言う人ばっかり。同僚はトイレにいる時「あれここに穴なんてあったかなと思ったその瞬間にそこからねずみが顔をだしてお互いがびっくりした」と言ってた。想像しただけでも怖くなる!ご近所さん宅にもねずみが出て、業者に電話をしたら「今年は例年より寒いので春には野外に出ていくはずのねずみがまだ室内にこもってますよ」と言われたらしい。
今オーストラリアのシドニーがあるニューサウスウエールズではねずみの大量発生で農作物が荒らされたり、住居や病院では人が噛まれたりと深刻な被害があると言う。イースター時に実家に戻っていた夫も「今日もねずみを捕まえた」と言っていた。
ロンドンには人口を上回る数のねずみが生息していると言われている。さらにロックダウンに入ってからはレストランやカフェがしまって食べ物に困りだした奴らが住宅街に餌を求めて移住した為、ねずみ駆除依頼が増えているという記事を何回か読んだ。
そう言えば去年のロックダウン中、人影が減ったロンドンの地下鉄のホームでまるでダンスをしているような二匹のねずみの写真がロンドンの新聞Metroの一面に載っていた。
まあねずみもこの地球の住民だけれども、できるならお互い違う次元で生きていたい。