私の同僚、チェコ人のJはバイタリティーに溢れ、とても親切で多才。 ただあまりに喋るのが好きで、壁に向かってでも話し続けるタイプ。私はJほどよく話す人と出会った事はない、本当に稀にいないタイプの人間で、こちらが忙しい時に話しかけられたりしたら、話を中断するタイミングを見つけるのが難しいから、たまらない。
とにかく何事にも一生懸命対応するJは料理にかけてもすごい力を発揮する。
ちなみにうちの学校のスタッフの間では、自分の誕生日には何か食べ物を持ってきて同僚におすそわけをする習慣がある。普通はポテトチップス、カップケーキだけれど、Jは違う。
先週の金曜日は彼女の誕生日だったので、平日にもかかわらずJはいろんなカナッペやケーキを作って学校に持ってきてくれた。そのレベルがすごく高いのってプロ並みの腕前。
Jは学生の時、焼き菓子大会に彼女のおばあちゃんから教わったレシピでクッキーを出品して優勝し、その後市場にだしてみたらどうかとお誘いを受け、彼女はサイドビジネスとしてクッキービジネスを始め、彼女がプロジュースするクッキーはWhole Foodに売られるまで成長した。
そんなJにチェコですごい人気の家庭料理、Bramborákyブランボラークと言うポテトのパンケーキのレシピを教えてもらった。
小麦粉カップ1と暖かい牛乳1カップ、卵1個、すり下ろしたニンニク4かけ、すり下ろしたじゃがいも中サイズ6−8つ、塩、胡椒少々、小さじ2杯のマジョラムを加えてよく混ぜる。
これをサラダ油を引いたフライパンで丸い形になるように、両面がカリッとするまで焼く。
分量は結構アバウトでもいいらしい。
極めて簡単な料理で、ハムやベーコンを中に入れる人も多いとか。でもマジョラムはチェコ料理には欠かせないらしいので、これは必需品。
チェコには「朝食は一人で食べ、昼食は家族や友人と食べ、夕食は敵に与えろ」と言うことわざがあるらしい。南欧のように1日のメイン料理は昼食で、夜は寝る前にあまり消化の悪いものを食べないように、消化の悪い物は敵にまわせと言う意味で、軽くスープやさっきのブランボラーク、サラダなどですます食習慣があると聞く。
ヨーロッパの中央に位置するチェコ共和国、Jの話によるとチョコ人気質には日本人気質に似通ったところが多く、典型的なチェコ人は謙虚で、控えめ、礼儀正しいらしい。そお言えば私が出会ったチェコの人たちからもこのような印象を受けた事がある。
昔チェコに行った時、ロンドンで知り合いずっと文通を続けていたチェコ人の友人を訪ねた。
その彼女は私達の為に自分は実家に戻って、彼女のマンションを私の夫の為に気持ちよく使わしてくれたのを今思いだした。
チェコ人は暖かいとはよく聞いていたが、本当によくしてもらったのを覚えている。
今日Jと話していたら早速ブランボラークを作りたくなってきた。マジョラムとニンニクをふんだんに入れて、チェコビール、Pilsner Urquellピルスナーウルケルでも飲みながら作ってみようと思う。