最近は誰と逢っても物価高の話になる。
特に基本的な食料品の値上がりがうなぎ上りで、毎回買い物に行って、あれっと感じる事が多くなった。
おとといも、近所にあるギリシャレストランのスブラキの(ギリシャのパンにチキンやポークのグリル、フライドポテト、サラダが入ったサンドウイッチ)値段が5ポンド99ペンス(約970円)から6ポンド99ペンス(約1100円)に急に値上がりした。ちなみに2年前は、確かまだ3ポンド99ペンス(約650円)だった事を考えればこの価格差にはびっくり。でも素材自体が値上がりしているから、こればかりは仕方がない。
先日もコーヒーとココアを注文しただけで、7ポンドは払ったし、ミルク、オリーブ油、卵など今まで価格の変動があまりなかったものが、着実に値上がりしている。友人は皆買い物をする時に以前よりちょっと気をつけていると言っている。
その上3月のイギリスは、スーパーの陳列棚からトマト、きゅうり、ピーマン、なす、ズッキーニが消えるという野菜不足に直面した。それらの供給先であるスペインや北アフリカが悪天候にみまわれた為、収穫に悪影響出たのが主な原因とされている。EU離脱後の英国では、今までポーランド人などのEUからの労働者に収穫の手伝いを頼っていた農家に、人手不足という新たな問題を作りだした。これに加えて光熱費の上昇、インフレが供給綱の不安定化を招き、野菜不足も物価高の一因になっている。
この状況の中、ニュースサイト、新聞といろんなところで経済的な献立て作りや、節約法を紹介した特集をしている。
節約メニューではソーセージとブロコッリーのパスタ、マッシュルームのパイ、ひよこ豆のカレーや缶詰を使ったレシピと色々あるけれども、いまいち食べたくなるようなレシピは見かけない。
事前に1週間の献立を決めて、セール品を利用して効率的で無駄のない買い物を奨励している人が多い中、ときにはご近所さんと協力しあって光熱費を節約しているケースもあった。
仲良しのご近所さんが、各世帯いつオーブンを使うかを順番に決めておいて、オーブンを使う世帯でご近所さんの分の調理を担当して、光熱費を節約しているという記事もあった。
我が家では、ペスカトリアンの、お肉を食べない夫がいるので、基本的には魚料理が中心になる上、和食を作ることが多いので、日本米をはじめ割高な和食の素材を買う事もあり、食生活の節約は難しい。せめて素材の無駄使いだけはしないようにしないとね!
そんな中先週、夫が美味しいベジタリアン料理を作ってくれた。
イラン料理の焼きなす、卵、ターメリックのトマト煮込みMirza GhasemiとヨーグルトとディルのあえものBoraniに、トルコ料理のインゲンのトマト煮込みFasulye、ギリシャサラダ、チリペッパーのロースト、ハルミチーズのグリルに市販のフムス、タラマサラタ、パンを付けた夕食。
日本ではキプロスのチーズ、ハルミチーズが手に入るんだろうか? ハルミチーズは生でも食べられるらしいが、オリーブ油で焼いたり、グリルすると、とても美味しく変身する。ギリシャサラダは一口大に切ったきゅうり、トマト、赤玉ねぎ、黒オリーブ、オレガノ
にフェタチーズが入って地中海料理ならなんにでもあう。
とにかく全てとても美味しく、お皿の上の彩りもよくて栄養満点、しかも4人分作って20ポンド(約3300円)もかからなかったと夫が言っていた。
確かにベジタリアンの献立にするとコストは大幅に下がるし、野菜をふんだんにとれるので、週に1日ぐらいはベジタリアンデーでもいい感じ。
インドのベジタリアンの人たちの食生活が一番栄養があって、経済的だという記事を読んだことがあるが、これは案外事実に近いんじゃないかな?
とにかくしばらくは続きそうな物価高、だからこそちっとした工夫で日々の食生活が豊かで、美味しいものになるよう、まだまだいろんなレシピを探さないと!
こうして今日もまたYou Tubeにお世話になる私です。