最近、近所にお気に入りのカフェを見つけて、友達と会う時はもっぱらそこに行っている。
ギリシャ人が経営するそのカフェ Ariston Hellenic Eateryは、ロンドンでは珍しく外にテーブルがいくつかあり、店内もガラス張りで、白と黄色が基調の、すがすがしい気持ちにさせる空間だ。
なんと言ってもコーヒーがとても美味しい。
私はそこのアイスディカフ ホワイトアメリカーノが大好きだ!
日本の夏の定番アイスコーヒーは、ここ最近のロンドンでも人気がたかまってきた。
おそらくStarbuksがフラプチーノを売り出した1995年あたりから、アイスコーヒーの人気が高まってきたのでは?
でもスペインなんかでアイスコーヒーCafè con hieloを注文すると,コーヒーと氷が入ったグラスが2つ出てきて、あとは自分でそれらを混ぜてアイスコーヒーを作る。アイスを入れてもなんか生温いコーヒーは、決してアイスコーヒーとは呼び難い・
そんなこともあって、ギリシャのカフェで「アイスコーヒーはできますか?」と聞いたら
「勿論、僕らはみんなギリシャ人ですよ!」と返してきた。
その自信に満ちた返答に、もしかしたらアイスコーヒーはギリシャ起源かなと思い、調べてみる事にした。
ギリシャのアイスコーヒーはフラッペとして誕生した。1957年にネスカフェのギリシャ代表取締役が偶然に作ったことが始まりだそう。インスタントコーヒーのネスカフェ、お水、砂糖、練乳をシェーカーで混ぜて作られたそうだ。
これって私が子供の頃、家で母がよく作ってくれたアイスコーヒーと同じや!
歴史上にはじめてアイスコーヒーが登場するのは、1840年フランスの植民地だったアルジェリア。
Mazagranと呼ばれてるアイスコーヒーは、コーヒーシロップ、冷水と砂糖を混ぜたもので、Mazagranの戦闘中、フランス人の軍人たちが地元の人が飲んでいたコーヒーからアイデアを経て、作られた。その後パリに戻ってきた軍人が、Mazagranをパリのカフェに教えて広まっていったと言われている。
日本では1920年、大正時代からアイスコーヒーが飲まれてた説があり、明治時代には喫茶店のメニューで氷コーヒーが記載されていたらしい。昔は瓶にコーヒーを詰めて、井戸水や氷につけて冷やすという方法で作られていて、その後ダッチコーヒーと言って、水で時間をかけてコーヒーを抽出する方法が普及していったと言う。
昔、大阪ではアイスコーヒーの事を冷コーと呼んでいたのを思い出す。
確かに今では、Starbuksを始め、いろんなコーヒーチェーンが全世界展開しているし、コーヒーはテイクアウトにおいても一番売れるドリンクなので、特に夏場のアイスコーヒーの種類は、アイスモカ、アイスモカフラプチーノ、アイスキャラメルフラプチーノ、アイスディカフオーツラテなど色々と種類が豊富になっている。
コーヒーの種類が豊富と言えば、友人のアメリカ人の知人がイタリアにいった時「ドライカプチーノ1つ」と注文したら、イタリア人のバリスタに「はっ、今なんていったん、何それ」って聞き返されたらしい。
コーヒーの国イタリアでは、カプチーノはお昼過ぎたら飲まない、とかラテと頼んだらミルクだけが出てくるとか、独自のコーヒー文化がある。
アイスコーヒーも国によって、それぞれ作り方、好みの味付けが違う。ギリシャやイタリア以外にもアメリカ、オーストラリア、ドイツ、そしてタイ、ベトナムでも独自のアイスコーヒーが作られている。
でも私は日本のアイスコーヒーが一番好き!イギリスにはないけれど、シロップを入れて、クリームといただくアイスコーヒー。日本に帰れない今年の夏は、あのアイスコーヒーを飲むことができないけれども、それに近い味になるよう家でアイスコーヒー作りに挑戦してみたい。