我が夫の趣味は音楽。彼はギターを弾き、作詞、作曲をし、自分のミュージックビデオを作った事もある。
そんな音楽大好きな夫だけれども、残念な事にご近所さんのことを考えたら、自宅ではボリューム大でギターを弾いたり、歌う事はできない、と言うか「やらないで」とこちらがお願いしているので、彼は家では存分に音楽を楽しめない。
このな事情が多いからかどうかは知らないけれども、ロンドンではオープンマイクと言って、お客さんが自分の好きな音楽をパブで演奏するイベントがある。勿論パブもお客さんの集客が目的だけれども、アマチュアミュージシャンが演奏する機会を設けられる、音楽好きには有難いイベントだ。
夫は主にDavid Boy やDuran Duranと言った80年代のポップミュージックを弾くけれども、どんな音楽を演奏するかは、各自それぞれ。
沖縄出身の女性グループが、沖縄サウンドを披露したり、とてもシリアスな表情をしたカザフ人女性が急にピアノの前に座ったかと思うと、いきなりドレドレ、ドレミファソファミレと音階を弾き始め、次にエリーゼの為を弾き出したり、ロンドンに旅行に来ていた香港人、フィンランド人のツーリストが夫に伴奏を頼んで、自分の持ち前の歌を歌ったり、音楽学校の生徒が歌いに来たりと、まさにオープンマイクでなんでもあり。
それが先月「今度の金曜日の晩に演奏してくれないか」と、あるパブから夫に嬉しいオファーがきた。
午後7時から10時まで、自分の好きな曲を演奏して、演奏料も少しいただけると言う。まさに自分のしたい事でお金も少しいただけるなんて、夫は大喜びで即決した!
そして昨夜もまた同じパブで、夫は3時間のギグをおこなった。きてくれた友人も、パブのお客さんも同年代が多かったせいか、みんな一緒に歌を口ずさんで、パブ内はとてもフレンドリーな雰囲気に包まれた。
実は私も一緒にいった次女も、実は夫の演奏姿をみるのに初めは少し抵抗があった。自分の子供のバイオリンコンサートにいった時と同じで、「間違うんと違うか」ってこちらがドキドキしてくると思ってたからだ。だけどもみんなが喜んでいる姿を見て、そんな不安も一掃。
音楽が持つ、人と人を結びつける力にも実感させてもらったし、何よりも前回も今回も、成人した友達の息子くん達がパブに来てくれて、大感動。音楽は年齢関係なくみんな楽しめるから最高や!
応援してくれた友人達のおかげで、パブ側も売り上げは上がっただろうし、夫の演奏も評価してくれているみたいで、「また近いうちに演奏しに来てください」と言ってもらえ我が夫は上機嫌。
次回は、歌の上手な娘達と一緒に歌うのが夢のようだ。
若い時、バンドを組んで、ポップスターになることを夢みた我が夫、ポップスターにはならなかったけれども、オープンマイクやライブ演奏のおかげで、人前で演奏する機会ができて本当に有難い。私もいつか勇気を出して、夫の演奏で一曲歌ってみよかな!?