1月中旬から急性気管支炎にかかってしまい、もう4週間目と言うのに今でもまだ咳と痰が止まらない毎日が続いている。
かかりつけのお医者さんに行くと、彼女の患者さんのうち60%は今の私と同じ問題を抱えていて「抗生物質を飲んだ後は、辛抱強く治るのを待たないと、Be patient!」と言われてしまった。患者を表す英語はPatient,これは忍耐強いと言う意味で「まさに患者がpatientと呼ばれているのは忍耐強く病気が治るのを待たないといけないからよ」と医者は言う。
そんなこんなで私が不調の間も、時は2月に入り、節分、チャイニーズニューイヤー、パンケーキデイ、そして昨日はヴァレンタインデイといろんな行事がやってきた。
昨日のヴァレンタインデイ、街には薔薇の花束を抱えてた男性を多く見かけた。特に若者が赤いバラの花束を抱えて家路を急いでいる姿を見ると、なんか私までウルっとさせられる。
長女は地下鉄の中で、高価な花束をかかえている人、一輪のバラを抱えている人といろんな人を見かけ、それぞれの懐事情もありありで、面白い人間観察になったと言っていた。
うちの旦那は昨日がヴァレンタインデイである事も忘れていたぐらいだから、一輪のバラでもお花をもらえるだけでもありがたい、ありがたい!
とにかく色々ある2月の伝統行事の中でも、私は13日、火曜日のパンケーキデイが大好きだ。
パンケーキデイはキリスト教徒の伝統行事。
キリスト教徒は日曜日を除く復活祭前の40日間をレントと呼び、レントの間はイエス・キリストがかつて荒地で断食をし、苦難を引き受けた事を思い起こして断食をする。今では断食はしなくても、レントの間は少なくても自分の好物をやめたり、肉食をたったりする人が多いようだ。
レントの初日はAsh Wednesday灰の水曜日と呼ばれ、その前日の火曜日がShrove Tuesdayと言われてパンケーキデイにあたる。この日は断食を前に家に残っているバター、卵、ミルクを使い切る為にパンケーキを焼く習慣ができたようだ。
イギリスだけではなく、アイルランド、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでもShrove Tuesdayにはパンケーキを食べる習慣になっているらしい。
でもイギリスでは、この日各地でパンケーキ入りのフライパンを片手に持って走るパンケーキレースが開かれる。走りながら決められた回数、パンケーキをひっくり返しながら走らなければならない。私はまだパンケーキレースを見に行ったことはないけれども、レースの映像を見てるかぎり、とても面白い伝統行事に思う。
パンケーキレースは元々1445年にオルニーという街で、ある主婦がパンケーキを焼いていたら、ミサを告げる教会の鐘がなりだし、その主婦はミサに遅れない為にエプロン姿のまま、パンケーキ入りのフライパンと共に大慌てで教会にやってきて、これがパンケーキレースの始まりになったらしい。
クリームやチョコレートソースとともにいただくクレープやホットケーキのようなパンケーキと違って、イギリス風はレモン汁と砂糖、またはゴールデンシロップをかけてシンプルにパンケーキをいただく。
これにはまりだしたらもう後戻りできない、レモン汁と砂糖が最高になってくる。
まだまだ寒い日々が続いて、体調を崩している人も多いけれど、こうして各国のいろんな行事を楽しみ、私もみんなも春をまっている今日この頃だ。