イタリア、トスカーナのピサに行ってきた。
フランス、ニースの友人宅にご招待を受けて行かせてもらうはずが、どうやらフランスも帰国後14日間の自己隔離をしなければならない国のリストにあがると言う憶測がとびかい、出発2日前に思い切って、そのフライトをキャンセルして、イタリア、ピサ行きの飛行機に変更。
(予想どおり、8月15日からフランスからイギリスに入国したら14日間の自己隔離が義務付けになった。)
こじんまりしたピサの空港からモノレールでピサ駅まで5分のみ、これもまたこじんまりした家族経営のホテルまで駅から徒歩で8分で、全てスムーズに始まった。フィレンチェ、ルッカも電車で1時間以内で行けるので、ピサを拠点にしていろいろ回るのはいいかも!
この夏はいつもは多いアメリカ人や中国人のツーリストがいなくて、見かけるのはフランス人やイギリス人、イタリア人の旅行者だけ。フィレンチェでうちの長女はフランス人に間違われて、フランス語で問いかけられ、彼女はニヤニヤと嬉しそうにフランス語で返答していた。
イタリアのロックダウンは規制が厳しかったからか、ここではロンドンよりもマスクを着用している人が多く、お店や公共の乗り物の出入り口にはどこでも手用の消毒剤が置いてあったので、ロンドンにいるよりコロナ対策が行き届いていて、安全な気がした。
私達の旅の目的は、もっぱら海で泳ぐ事。
バスで20分の近くのビーチ、マリーナに行って、地中海を堪能した。
地中海に来て泳ぐといつも思うことは、ここではどんなに太っていようと、女性はみんなビキニを着用。まあ太めの女性の大半は中年以上だけれども、50代、60代、70代のおばちゃん=シニョーレのおおかたはトップレスで日焼けを楽しんでいるし、みんな本当に綺麗なチョコレート色に焼けている。日本とは正反対の現象!
私は決めた、ロンドンに戻ったら早速ビキニを買うことを。日本以外ではこれからビキニを着ることにした。こちらがどんなに贅肉をつけていようが誰も気にしてない!
多分地元の人たちと思うけれども、私達が選んだスポットには一人で来て、泳いで、日光浴をして、また泳いで帰る人が多く、みんなそれぞれ静かに、童心に戻って海を楽しんでいる。シミのことが気になりながらも、「まーいいか!」と開き直り、私も娘と海の中で思いっきり遊んだ。
イタリアと言えばやっぱり食べ物。今回の旅では90%、美味しいものに恵まれたかな?
長く続いたロックダウンで、いつも仕事帰りに寄っていた魚屋さんにも3月以来行けてない。だから新鮮な魚介に飢えていた私達の身にFritto Misto(魚貝の揚げ物)は最高の味だった。
パスタもやっぱりイタリアで食べる味、と言うよりイタリア人が作るパスタはアルデンテで、ソースが程よくパスタに混ざり本当に美味しく思う。
今回とくに気がついたのは、Aperol Spritz(Aperol, プロセッコ、ソーダ水で作ったカクテル。)を飲んでいる人が多かった事。これは北イタリアで見かける光景らしいけれども、とにかく食事
の間にAperol SpritzとトマトのBruschettaをセットで提供しているお店が多かったし、夏の午後の昼下がりに、真っ青な空の下で飲むオレンジ色のAperol Spritzがとても清々しく見え,とても美味しかった。
そして、今までの人生でいろんな美しい建築物を見ることができたけれども、ここフィレンチェのシンボル、サンタ マリア デル フィオーレ大聖堂を見た時は、娘も私も一瞬本当に息を飲んだ。白、緑、ピンクの大理石によって装飾され、細部に至るまで施された彫刻の精巧さ、優美さに圧倒されたからだ。
今でもこんなに綺麗で、存在感があるのに、15世紀ルネッサンスの文化的中心だったフィレンチェに来てみた旅行者は、さぞかしその美しさに驚嘆した事と思う。
最近はヨーロッパといえばポルトガルとフランスが多かったけれども13年ぶりのイタリアをちょっと垣間見れて、やっぱりイタリアは綺麗だと再認識した旅だった。