フュージョン料理

外国人が多く住むロンドンには、必然的に国際結婚、国際カップルも多い。むしろ国際結婚という固有名詞を使って表現するのではなく、誰々のご主人はカナダ人とか誰々のパートナーは日本生まれというふうに表現している気がする。

多国籍都市ロンドンでは国際結婚は特にカテゴリー別にするほどのことではないからか?

私の仲良しの友達も、日本人とイギリス人、レバノン人とアメリカ人、オランダ人とイギリス人とパートナーが外国人。当たり前だけれども国の数だけ、いろんな国の組み合わせのカップルが存在する。今まで出会った国際カップルはトルコ人とコロンビア人、ソマリア人とドイツ人、タイ人とドイツ人、台湾人とイラン人、韓国人とデンマーク人、ポーランド人とアルゼンチン人、ジンバブエ人とアイルランド人、イタリア人とエジプト人、マセドニア人とギリシャ人、フランス人とブラジル人と限りなく続く。

そんな国際カップル家庭ではみんな日々何を食べているかとても興味がある私。

いつも「今日の晩ご飯、何作るん?」と友達に聞いている。まあ普段のロンドナーの食事はパスタ料理、スープやシチュー、お肉や魚のグリルとサラダと似たり寄ったり。

でもやっぱりそれぞれのお国の味が見え隠れしているから面白い。

料理も国際結婚の影響を受けていている。フュージョン料理だ。

フージョン料理はシェフや移民によって作られてひろまっていったコンセプトと言うけれど、家庭ではもっと昔からフュージョンしていたはず。

オーストラリア人の夫はイースト菌と野菜を混ぜてつくられたオーストラリアの国民食、発酵食品Vegemiteをグレイビーソースを作るときに隠し味として入れるし、私もそのやり方を伝承している。私は時々野菜をトマトソースとお醤油で煮込み、刻み海苔をかけてパスタを食べる時もある。

パルメザンチーズがなかったら、チェダーチーズでピザを作る人もいるし、トルコ人の友人は巻き寿司を作るときにフェタチーズ巻きも作る。バスマティ米でお寿司を作る人もいるし、ローストチキンのソースをお醤油ベースにする家庭もあり。お友達のS子ちゃんは抹茶テラミスを作ってくれるし、黒ゴマ味のアイスクリーム、カレーソースとチップス、日本で人気のタラコスパゲッティーもある意味フュージョン料理だ。

フュージョン料理は今や料理のカテゴリーの一つ。ロンドンではアジア料理のフュージョンレストランが大人気でオイスターソースで炒めた焼うどん、ココナッツ風味のカツカレーとアジア各国の味がミックスされている。

ベトナム料理のバンミーもベトナム料理とフランス料理のフュージョン。LA生まれの韓国とメキシコ料理のフュージョンのKorean Tacos, Korrito、イタリア料理とメキシコ料理のフュージョンはTaco Pizza。カナダ在住の日本人シェフが作ったと言われるSushi Pizza.。ペルーに移民した日本人が現地の食材で作った和食はCeviche Nikkeiなど日系ペルー料理として定着していてる。最近はロンドンのペルーレストランについて書かれてた記事をよく目にし、Nikkeiという名前がついているメニューを何度かみかけた。

人が動き、交流すると食も動き、融合していく。「これからもいろんな国の味が融合されて、どんどん新しい食べ物が生まれでくるんやろうな。」とレバノン産のごまのペーストTahini入りのクッキーを食べながら思った。

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