久しぶりにFarmer’s Marketに行ってきた。
Farmer’s Marketに行くのが大好き。産地直送の旬の野菜や果物を見ているだけでも楽しいけど、そこに来ている人を見るのも楽しい。食の安全性を考慮していそうな人、旬の素材にこだわって料理を楽しんでいそうな人、過剰な包装が一切なく自然体で、スーパーよりもマーケットで買い物をする方が好きな人と、みんな買い物自体をすごく楽しんでいるように見える。
私のお目当てはまずはKarawayと言うリトアニア人家族経営のパン屋さん。バルト海沿岸のリトアニア、ラトビア、エストニアやロシア地方のライ麦パンを専門に扱っている。
冷涼な気候のヨーロッパ北部では小麦の栽培が難しかったので、ライ麦を使ってパンを作ってきた。この店のパンは伝統なやり方で、Scaldingと言って生地が発酵する前に一部の生地に熱湯を加えてグルテンを分解させ,自然の甘さを引き出す方法で作られている。だからライ麦パンと言ってもここのパンは柔らかく、酸味もほどほどで甘さもあり、その上日持ちもいいので3、4日は充分楽しめる。
昔ドイツ人と結婚したフランス人の友人が「ドイツのパンが、それも黒パンがヨーロッパのパンの中で一番美味しい!」と言いきった。「それは好みの問題で、私はもっと軽い白いパンの方が好きやー」と私は反論したけれども、いろんなパンを食べる機会を得た今は、彼女の言いたいことがわかってきた。玄米と白米の違いと一緒。穀物の旨味を味わえる黒パン、ライ麦パンには確かに深い味があるような気がする。
酸味があるライ麦パンは乳製品と合わせると味がさらに美味しくなる。明日の朝、バターをたっぷりと塗ったスライスを食べるのが今からすごく楽しみだ。
この季節は色とりどりのカボチャを見かける。イギリス人はあまりかぼちゃを好まないと聞く、むしろハロウィンの飾り付け用にかぼちゃを買って中身をくり抜いてランタンにする。でも大陸ヨーロッパ人はカボチャをよく食べる。スープやリゾット、ロースト。私も今まで作ったことのないかぼちゃプリンに初めて挑戦してみようかな?
パンの他にいつも買うのは卵。農家から直に来た事を知ってるからそう思うのか、Farmer’s Marketで買う卵は味が新鮮で、色がいきいきしてとても美味しい。他にも椎茸に似たマッシュルームを買ったので、明日の朝は目玉焼きとマシュルームのソテーとライ麦パンを食べる予定。
こんなふうに楽しく料理のことを考えるのもやっぱり野外にあるFermer’s Marketにきたからだと思う。スーパーにいるときはなぜかいつも急いで買物してしまっている。
赤かぶを見てたら急にボルシチが食べたくなってきた。さっそく赤かぶ、赤玉ねぎ、赤キャベツを購入。日本で買えるような根が赤いほうれん草もあったし、かぶもある。かぶは頑張っておつけものにしようか、それともかぶら蒸しにしようか、いっそのこと昔近所のアルメリア人から教わったかぶのスープにしようか。
そして何よりも旬の物を食べることは健康にも環境にもいいし、気分を高めてくれる。
来週も頑張って早起きをして、Farmer’s Marketに行こーっと!