人の優しさ

今週2日、新型コロナウイルスの治療にあたる医療従事者への支援を国民に呼びかけ、巨額の寄付金を集めた100歳のトム・ムーア退役大尉が亡くなった。

彼は歩行器を押して自宅の庭を100往復する挑戦をして寄付金を募り、150万人以上の人が寄付をして3300万ポンド(日本円で約47億円)を集めると言う偉業を成し遂げた。懸命なムーアさんの姿に多くの人が感銘を受け応援の輪はたちまち広がり、ムーアさんは一躍時の人に!

それを受けて英国首相ボーリス・ジョンソンがムーアさんの追悼の為に3日木曜日の午後6時に皆で拍手を送ろうと提案し、病院、街頭、スポーツスタジウムなど至るところで多くの人がムーアさんに追悼の拍手を送った。うちの通りも拍手が鳴り響き、私達家族も参加させてもらった。

拍手をしてたら心が温まってきた。国中の人に希望を与えたムーアさんのなんと素晴らしい人生のフィナーレ。きっとムーアさんの魂は喜ばれていると思う。

去年の春も毎週木曜日の午後6時になると、イギリス中で一斉に医療従事者の方々に感謝の意を込めて拍手を送っていた。その当時我が家の階下にはドクターと看護婦さんが住んでいて、彼女達がその拍手を純粋に嬉しいと喜んでいたのを思い出す。

丁度武漢が初めてロックダウンになった時も、夜になると武漢市民が「武漢加油(頑張れ)」と言いながら声を掛け合ってお互いを励ましあってる映像をみた。

イタリアやスペインでもいろんな人が自宅のバルコニーに出て歌を歌ったり、楽器を演奏して音楽で人を元気付けるニュースをよく見かけた。

そお言えばロンドンでも友人Gが人を元気付ける為に、毎週家の前でお母さんと2人の娘さんのトリオがバイオリンとチェロを弾いてる動画を送ってきてくれたことがあった。

このような愛が詰まった行動には本当に心が温められる。

うんざりするようなニュースが多い中、人を労る、連帯感が高まる話を聞くと、人っていいなーと心から思え、そんな場面に出会すと私はよく感極まってしまい、泣けてくる事もたびたびある。

この間もカラオケクラブで歌う歌をYou Tubeで探していたら、オーストラリアの動画と思うけれど心がキュンとする動画に出くわした。朝の通勤電車の中に人が2、3人乗ってきたと思うや、朝の挨拶をしその後「みんなでOver The Rainbowを一緒に歌いましょう」といって乗客に歌詞を配り、一斉に歌を歌い出した。最初は恥ずかしそうにしていた人も徐々に参加し始め、それを見て私もが熱くなってきた。こんな小さな行為がなんとも言えない人とのつながりを感じさせてくれる。(Train Passengers Sing Over the Rainbow, The Liberators International )

You Tubeと言えば、日本人や韓国人の若者がお互いの国に行って、フリーハッグをおこなっているチャンネルがある。反日デモをおこなっているすぐ横で、優しそうな日本人の若者が目隠しをしながらFree Hugs For PeaceのTシャツを着て立っていると1人、1人とその日本人にハグをしにくる人がいた。「国同士の間では緊張が高まっているけれども民間人同士の関係は別だと言うことを証明したかった」とその日本人は言っていた。

これにも泣けてきた。私もその若者にも、彼をハグした韓国人の人々にもハグしにいきたい!

ほんまに愛こそ全て。

S子ちゃんにもらったマーマーレード

先日は友人のS子ちゃんが彼女のお手製のマーマーレードを遠いところわざわざ届けにきてくれた。これでいただくのは2本目!私たちが彼女のマーマーレードのフアンと知ってくれている上、ロックダウンで夫と離れ離れに暮らしている私達親子を励ます為に持ってきてくれたS子ちゃん。彼女の優しさに大感謝。

そして今朝は長女の大学時代の友人が昨夜チョコレートブラウニーを作り、ロンドンとロンドン近郊に住む自分の友達全員に届けるという事で、自転車で1時間以上かけてブラウニーを届けにきてくれた。ブラウニーを焼いて、遠方から持ってきてくれてこちらが有難うなのに、彼はインスタで「今日ブラウニーを受けとってくれたすべての友達に有難う!」ってメッセージをあげていた。

こんな風に人に喜びを与えられ、愛情表現をおしみなくできる人間でありたいとつくづく思った1日だった。

今日の散歩道

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