昨日はイースターサンデー、キリスト教徒にとってはクリスマスと同じくらい大切な宗教行事であり、祝祭日。そして子供達にとっては、イースターバニーがイースターエッグ=卵の形のチョコレートを届けにきてくれる日であり、イースターバニーが隠しておいたチョコレートを探し出す楽しい日でもある。
先週は学校の行事の一環で、近くの公園に行って子供達はチョコレートハントを楽しんだ。スタッフが前もってチョコレートをあたり一面に隠す、というよりも撒き散らしておいて、子供達がそれを拾い集めるんだけども、子供達はみんなキャーキャーとはしゃぎながら必死でチョコを探していた。イースターは宗教行事だから、子供達はまず宗教の授業でなぜイースターを祝うのかを勉強する。でも子供にとってのイースターはまさにチョコレートを食べる日って事じゃないかな?
聞くところによると今年のイギリスはイースターチョコレート不足で、お店では早くからイースター用のチョコレートは売り切れ状態になっていたとの事。オーストラリアに住む夫も金曜日に近くのスーパーにイースターエッグチョコレートを買いにいったらもう売り切れで買えなかったと言っていた。
有難いことに私はたくさんの生徒からチョコレートをいただいたので、しばらくはチョコを楽しめる状態。
昨日の朝は朝食にホットクロスバンも食べた。伝統的にこのホットクロスバンはイエス・キリストが十字架にかけられたグッドフライデーの朝に食べるのが習慣らしい。キリストの受難を象徴した十字架を粉砂糖で装飾したホットクロスバン。今ではスーパーで年中売っているし、お世辞にもめちゃくちゃ美味しいとは言い難いけれども、この時期にはいつも見かけるものよりも美味しそうなホットクロスバンがいろんなベーカリーで売られるので、やっぱりこの時期にはホットクロスバンを買って食べてしまう。そして食べた後毎年いつも「あー別に大した味ちゃうなー」と思ってしまう。
とにかくイギリスのイースターサンデーの食事といえば、家族で集まってローストラムをいただくって言うのが慣例じゃないかな? 我が家も昨日は長女がローストラムを焼いてくれ、美味しいミントソースやローズメリーがきいたグレイビーも作ってくれてイースターの食事をとても楽しませってもらった。
私にとってイースターホリデーというと、今ではクリスマスや夏休みの次に楽しみにするホリデー期間という認識になっているけれども、日本にいる時にはイースターというと海外小説の中で、それも復活祭という言葉ででしか耳にすることのなかった言葉だ。
スペインに住んでからセヴィージャの聖週間祭りなどイースターには全国で素晴らしい伝統行事が行われている事を知った。伝統行事を行うという事は、宗教的な意義だけでなく、生活の中で人が結集して、結束して共に行事を作り上げるという素晴らしさをもっている。単調になりがちな日常を鮮やかに彩ってくれる伝統行事っていいなーとつくづく感じる今日この頃だ。
キリストの復活であるイースターはまた春の到来でもあり、これから夏に向かって日も長くなりなんとなく希望が湧いてくる時期のような気もする。
長いロックダウン生活で、ワクチン摂取も順調になりだした今のイギリスの状況が春に重なる今日、ボリスジョンソン首相はどんな声明を出すんだろうか? 期待は高まるのみ!