以前にも書いたけれども、只今私の夫は2019年の秋からオーストラリアのキャンベラに単身赴任している。
でも彼は自分の国と言えオーストラリアの中でも国家公務員以外は誰も、何もないと冷やかされている首都キャンベラでの生活にはもう長く限界を感じていた。ロンドンに戻ってきたいものの仕事はないし、一時休暇で戻っても今度はオーストラリアには戻れない。
この現状を打開する為にずーっと転職を考えていたら、同じ公務員でシドニーベースのいいお仕事がオファーされて夫は来週末にシドニーに引っ越しする予定、だった。
でもここにきてシドニーはまたもや都市封鎖ロックダウンになり、7月9日まではシドニーには行けない状態になった。まあこのコロナ問題には本当に振り回される。
とにかくキャンベラ住まいになって、彼が一番困ったのは和食が食べられない事だった。
キャンベラでも日本食レストランに何回かいった事はあった夫だけれども、家庭の日本食の味を知っているだけになかなか満足がいく味に巡り合ったことがないらしく、ある時から美味しい日本食を食べれるのも諦め状態になっていった。
私との結婚生活がもう30年という事は、その分だ彼が日本食の家庭料理を食べてきた日も多いという事。確かに自分の人生の中で和食がなくなるのは悲しい話!
夫は自分で日本食を作ると決めてからはいつも「レシピーを送って、何何作ったでー」と張り切って写真を送って来るようになった。
何もないと言われているキャンベラでも、アジアの食材を売っているお店には事欠かない。
まず初めに夫が挑戦したのは、ナスの田楽、サーモンのホイル焼き、それと蓮根のきんぴら。
「おー夫よ、和食作りをマスターしてくれたら将来私が楽できる、頑張って覚えて!」
カボチャ嫌いな私が作った事がないカボチャの煮物なんかも作ってる。「本当に和食が恋しかってんなー」
今回彼がシドニーに引っ越しするようになったといろんな友人に伝えたら、友人みんな「あー良かったね、なんかこれでロンドンに一歩近づいた気がするね!」と言ってくれた。
ロンドン行きの便が乗れるからか、シドニーがロンドンのように大都市だからそう思うのかわからないけれども、確かにちょっとだけロンドンに近づいた気分はしてくるから不思議だ。
シドニーにはロンドンからの友達もいるから、休日に会える人もいることになる。
まだまだ遠いところでの生活になるけれども、家族を思い頑張ってくれてる夫が元気で楽しく生活でくるように、また作れやすそうなレシピーを送らな!