私にとってロンドン生活の最大の魅力は、この町が多民族都市である事。いろんな文化をまじかに感じる事ができ、外国の中にある別の外国が垣間見れる事。旅行好きな人にはたまらない魅力。私はいまだにチャイナタウンに行くとなんかワクワクしてくる。
ロンドンは外国人である私にはとても住みやすい町。
2011年の国勢調査ではロンドン人口の約37%が外国生まれで、2018年の統計結果を見ると私が住んでるウエストミンスター地区の住民の50%、なんと半分が外国生まれとあった。(The Migration Observatory at The University of Oxfordのデータ参照
国勢調査に参加しなかった人達や短期滞在者もいるので実際にはその数はもっと上回るはず。
フランス人の友達が言うには、第6番目にフランス人の人口が多い町はロンドンとの事。
EU離脱の今後この数は減っていくと思うが、今のところロンドンにはボルドーよりも多くのフランス人が住んでいるという事になる。オーストラリアのメルボルンはギリシャ人の人口が3番目に多い町と聞いた時は妙に感じたが、ロンドンにフランス人が多い事は、サウスケンジントンにある大規模なフランスの学校(幼稚園から高校まで含むLycée Français)を見ても実感する。
国別に見るとポーランド、インド、パキスタン、アイルランド出身者が多い。
これには納得。私が通勤に使うバスは、毎朝建設現場に向かうポーランド人男性でいっぱいだし、いつもヒースロー空港に着いてすぐに目にするインドやパキスタンの人達の顔を見ると妙にロンドンに戻ってきた実感がわいてくるからだ。
「バスの中の乗客はみんなアジア人やー。」
「今この中で、英語で会話してる人いてない!」
こんな光景は日常茶飯事。
考てみたら私の同僚の半分も外国生まれ。スタッフミーテング中に難しい言葉がでたりする時 「今の言葉、絶対外国人のスタッフはわかってないでー」なんて思うこともあったり。
あとでブラジル人の同僚に「さっき、なんて表現してたっけ?」と聞くと案の定「えー私もわからんかった!」ってな事があるある。
ロンドナーはいろんなお国なまりの英語に慣れているので、こちらの発音や英語力がどうであれ、忍耐強く、相手の言ってる事をきいてくれている人が多い。そもそも、英語圏のネイティブスピーカーどうしでさえ、お互いなにを言っているかわからない場合もあったりする。
夫の家族が北アイルランドを旅した時、同じ英語圏どうしにもかかわらず、相手の言ってる事がわからなかったことが何回かあったらしい。オーストラリアの英語と北アイルランドの英語のアクセントの違いは関西弁と東北弁ぐらい音が違う。ドキュメンタリーを見ていて、なまりの強いスコットランド人が話す時、字幕がつくことがあるぐらいだから、私も自分の発音は気にしない、気にしない。
この多民族性に慣れて、好きで、もう他のところに住めないって人にもたくさん出会った。
とにかくなんでもありで、ロンドンとロンドナーは懐が深い。