先週末、うちのフラットの地下のご近所さんがクリスマスパーティーを開いた。
最初は「あーまたパーティーやってんなー、真横と真上に住んでるご近所さんはめちゃくちゃ迷惑やろうなー」などと気楽に構えていたけれども、午後11時になっても鳴り止まな音楽に、いつもと違ってマリファナなんかでハイになっている人だけが好みそうな、儀式的と言うか呪術的なドラムの音と、うちの暖炉のスペースを通って上がってくるきついマリファナのにおいに3階に住む私達家族も心落ち着かず。
午前3時にうるさい音楽の音で目が覚め、午前5時にまた目が覚めた時もまだ異様な音楽が鳴り響き、人が叫ぶ声も聞こえてきた。
そして午前8時を回って、オーストラリアに住む夫からファイスタイムがかかってきた。
第一声が「大丈夫、ちゃんと寝れた?すごい騒音やったらしいね」
騒音とマリファナの匂いにたまりかねた1階の住民が、香港にいる彼らの大家さんにメッセージと証拠ビデオを送り、時差の関係で夫と1階の所有者はこのフラットの住民より先に深夜から早朝にかけて何が起こっていたか知ることになった。
どうやらパーティー参加者はみんなマリファナよりもきついスカンクをすっていて、夜通しいろんな人が出入りしていたらしい。うちのフラットの地下には2世帯入っていて、外からは入る時はその2世帯は同じドアをとって中に入る。
地下に住む別の世帯は女性の一人住まい。その女性は「怖くて怖くてずーっと泣いていました、ずーっと警察に電話をしようかどうか迷っていて朝を迎えました。この問題をどう解決したらいいかわかりません、皆さん力を貸してください」と私達住民全員にメールを送ってきた。酔っ払ったパーティー客が間違って彼女のドアを叩き続け「早く開けろー」と叫んでいたらしい。
彼女は怖かったに違いない、本当に気の毒だ!
その後住民同士でのメールのやりとりがあり、パーティーを起こしたフラットの所有者が「この度はご迷惑をかけて申し訳ありません。借家人には十分に注意をしました。深く反省しているようです。私からは彼に皆さんのお宅に謝りに行くようにアドバイスしましたから、もし彼が謝りにきたら報告してください」と言うメッセージを送ってきた。
これにはみんなブチギレ。ここに住んでいないその所有者は単なるパーティーだから謝って済まそうとしている。でも9月から続くマリファナの匂いの事や、度重なるパーティーのことはわかっていない。
2歳の子供さんがいる1階の住人はカンカン!
そこに4階に住むご近所さんがパーティーを起こしたフラットの所有者に対し、とても厳しい口調で「こんな反社会的行動はもう許されない、今回が初めてではないのでただちにあなたの借家人との契約をうちきってもらいたい」と最後通告を出した。
普段はニューヨークに住む2階の所有者がクリスマス休暇でロンドンに戻ってきた日がパーティーの行われた日。彼らはほとんど寝る事ができなかったらしい。このご近所さんは行動力があり、今その彼が早速地域の自治体とやりとりし、法的な処置を見てくれている。
有難いことにパーティーを開いた住民は今姿を消してロンドンにはいないよう。マリファナの匂いもあれから漂ってこない。
折しも今週のロンドンはコロナ感染者の数がうなぎ上りに増え、今コロナにかかってしまって自宅隔離をしている友人、知人がいっぱい。そして今宵はクリスマスイブ、聖なる日を目にしてみんな穏やかに時を過ごしたい。
でも普段あまり交流のないご近所さんだけれども、今回の件でなんか助け合いの精神、団結力を感じさせてもらえた。明日のクリスマス、上に住む一人暮らしのご近所さんにケーキのお裾分けでもしてみよう!