オックスフォード、ケンブリッジ大学の受験

寒い冬が訪れ、今年もまた受験シーズンがやってきた。

今週はオックスフォードとケンブリッジ大学、合わせてオックスブリッジの面接の結果が出た週。知り合いの娘さんと小学生の時から知っているうちの学校の高校部門の生徒も2人無事にオックスフォード大学からオファーが来て、私までホット嬉しい気持ちになってきた。

イギリスの大学受験のプロセスは日本のそれとは違っている。そんな中でもオックスフォードとケンブリッジ大学の場合は合格まで三つの難関を突破しなければならないし、まずはオックスフォードかケンブリッジのどちらかひとつをえらばなければならず、両方は志願できない制度になっている。

まずは9月に入ると、自分がいかにその学問を極めたいかを学術的にアピールするpersonal statementを書いて希望のカレッジに送る。これがまたきれいに上部だけを飾るような書き方ではなくて、自分の学びたい分野がどんなに興味深いかと言う事を述べていくんだれれども、今まで読ませてもらったpersonal statementのレベルの高さにはびっくり!

海外ではオックスフォード大学、ケンブリッジ大学と知られているけれども、各大学ともいろんなカレッジから成り立っているので、あらかじめよく調べてから、自分にあったカレッジを選択をしなければならない。各カレッジともいろんな特徴があって、例えば公立高校出身の方が有利で、思想が左寄りと言われているカレッジ、私立校出身者が比較的多いと言われているカレッジ、経済的に余裕があって奨学金が整っているカレッジ、いろんなイベントが多いカレッジとその選択も簡単ではない。

とにかく自分の希望している研究への情熱を知的にアピールした文書と、学校からのレポートをもとに大学が志願者を面接するかどうかを決めて、うまく面接までこぎつけたら12月の頭に面接が行われる。

この時点で志願者の半分が振り落とされると言われている。面接の内容は自分が研究したい専門分野について重点を置かれると言われているが、何をどの方向から聞かれるか全くわからないので、いろんな関連書籍や、研究者の論文を読んでいるのを前提に準備していかないといけない。

うまく面接でオファーを受けてもこれが最後ではなく、春に全国一斉におこなわれるA levelという試験があり、自分の選択した3科目を受験する。8月の中旬に結果がでるが、その試験の結果がA star(85%)A(80%)A以上なら入学可能です、とうような流れになる。

面接でオファーを受けても、8月の試験結果で点数が足らずに入学不可になるケースもある。うちのご近所さんの息子も最終試験の結果がでわずか一点差で、ケンブリッジ行きを見逃してしまった。

そして時には、オックフフォードとケンブリッジはもっと公立高校出身者を受け入れるべきだと政治的圧力がかかって、学力があっても私立校出身者が不利になる場合もあったりする。実際にずーっと私立の学校に行っていたのに最後の2年だけ公立高校に転校して受験をした人達も知っている。とにかく一筋縄ではいかないのがオックスブリッジ。

それでも学力がある生徒にとっては憧れの大学であることは間違いなく、教授と一対一のデスカッションや、マントを被って、ラテン語でお祈りを捧げるフォーマルな夕食会、カレッジ内での生活など、両大学ならでの学生生活が魅力で、内外かかわらず毎年かなりの数の学生が志願してくる。

有難い事に、私は娘と彼女の友人を通してケンブリッジ大学生活を垣間見させてもらった。

「あーもし次生まれ変わったら、今度こそんはちゃんと勉強して私もケンブリッジ大学で学びたい」と思わせるような輝いた学生生活だった。

今年オファーをもらった学生には本当に最終試験で頑張ってもらいたいとつくづく願う。

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