最近インド人ってすごいと言うか、インドの力強さを感じる機会が多い。
経済成長を続けているインド、人口の多さも手伝ってこのままいくと2050年には国民総生産が世界第2位になるだろうと予測されている。
英国の支配が約200年も続いたインド。第二次世界大戦後の1950年代から職を求めてインドから多くの人がイギリスに移民してきた。
今その人たちの子孫である2世、3世は英国の各界で活躍している。
現内閣では大蔵大臣に当たるChancellor of the Exchequerはインド系のRishi Sunak、内務大臣に当たるHome SecretaryはPriti Patelもインド系英国人。そして病院や歯医者に行くとインド系のお医者さんがとても多いのも事実。
イギリスにはインド国籍を保持し、インド国外に居住する在外インド人とインド系移民で非インド国籍になった非移住インド人とその子孫のインド系英国人がいる。
私が感じているのは最近在外インド人が増えているって事。
私の次女が通う大学UCLにも在外インド人、インド系英国人が多く、娘にも在外インド人、インド系英国人の友達がいる。それらの友達と写っている写真を私に見せながら「この子は南アフリカ生まれ、この子はドイツ生まれ、この子はドバイ出身、この子はイギリスのレデイング生まれ、このこの子だけがニューデリー生まれのインド人」と言う。みんな人種的にはみんなインド人なのに国籍がまちまちなところが面白い!
そしてまた最近インドの活躍がすごいなーと思わる事に、私が働いている学校にもインド人の転校生が増えてきた事実と、その子たちの親のほとんどが金融関係の仕事でロンドンにやってきて、その子たちの算数能力がすごく高い事。
いろんなワークショップで学校にやってくる人の大多数がインド系英国人であったり、中国人と同様イギリスのアカデミックな世界でインド人の活躍が多いと言う印象がある。
私の同僚もインド系カナダ人で、彼女のご主人はインド系イギリス人。彼女のご両親は80年代にインドのパンジャーブからカナダのトロントに移住した。面白いのはその同僚の娘は人種的には100%インド人だけれども、自分をカナダ人と認識しているのに対し、うちのクラスの両親ともにインド系イギリス人の子供は自分はインド人と認識している事。各家庭でどれだけインドの伝統文化を子供に教えているかで、各自のインド人意識が変わってくるもんなんだろう。
でも確実にどのインド系の人も食事はインドの文化を大切にしている気がする。私が人生で出会ったインド人はみんなインド料理、自分の郷土料理を大切にしている。
イギリスのインド、パキスタン、バングラデシュレストラン、英国中のパブにいくと必ずメニューにあるチキンティカマサ。一説によると英国北部かスコットランドのグラスゴーあたりのインドレストランで、炭焼きタンドリーチキンにグレビーソースをかけるように注文してきた客に、対応に困ったシェフがトマトソースとスパイスをタンドリーチキンにかけたのが始まりと言われているが、このチキンティカマサラはイギリス生まれのインド料理で、今やイギリスの国民的料理の地位にある。
そんな話を娘としながら、久しぶりに日本料理を食べに行きつけのお店Eat Tokyoに行ってきたらびっくり。ウエイター、ウエイトレスの多くがインド人に変わっていた。きっと留学生のアルバイトなんだろうけれども、ちょっと前は中国人の学生がしていたこの仕事もインドの人に変わっているところに今の世界の動きを感じる。