ケフィア

先日同僚からケフィアを作る為にケフィアグレインという種菌を分けてもらった。

コーカサス山脈地方で生まれたケフィアは複数の乳酸菌と酵母が共生発酵する発酵乳のことで、腸内環境の改善効果、免疫力、肝機能強化、コレステロールや中生脂肪を減らすなどと人体に良いことばかりで、健康志向の人の中ではヨーグルトよりも評価が高い。

その同僚も彼女のパートナーも体調を崩してから生活習慣の見直しをおこない、特に食生活を徹底的に変えて、特にこのケフィアを毎日飲んで健康をとりもどしたと言っている。

今は大都市に住んでいれば世界中の健康食品が手に入る時代で、私の周りでも健康意識の高い友人達は、皆何かしら自分の食生活の中に他の国でずっと取り続けられてきた栄養価の高い食品を取り入れている。韓国料理はあまり食べたことはないけれども、キムチを買う人がいたり、南米産のマテ茶を飲んだり、コンブチャを飲んだり、和食や中華じゃないけれども自分でアレンジして豆腐を料理している友達もいる。

私もこのケフィアに始まって、アップルサイダービネガーを飲んだり、お米やクスクスの代わりに時々キヌアを使ったり、最近ではサワークラウトを作ったりしている。でもこれらを習慣付けるのもなかなか難しいのも事実。

鉄分がほうれん草より豊富と言われているメキシコ産のチアシードなんかがそれだ。買った当初は毎日喜んで食べていたが、一度やめると家にチアシードがあったことさえ忘れてしまっていたから、私の食習慣には根付かなかった。でも今ケフィアが手に入ったのでプルっとしたチアシードとフルーツと一緒に食べるのもいい感じ!

南アフリカ出身の友人Aは大の緑茶フアンで、彼女は紅茶はほとんど飲まず、緑茶だけを毎日6、7杯を飲んでいる。はじめは健康の為に緑茶をのみ始めた友人A、でも味わい深い玉露などを飲み始めたら今度はその味にやみつきになり、今では彼女のロンドン暮らしに緑茶は欠かせないほどになっている。

私はロンドンではあまり緑茶を飲まないので、いつも友人Aに不思議がられるがこれも習慣化の問題だ。ロンドンではどうしても紅茶が飲みたくなるから仕方ない。健康にいいからっとターメリック茶とかも飲むけれども、毎日飲みたくなるほどの味じゃないので習慣にするのは難しい。

先日血液検査をした結果、糖分を控えなければならない事が判明。まーわかっていた事だけれども忘れていたのは私もそんなに若くないと言う事実。あー何も気にせず甘いものを食べ続けていたい!けれどこれからの人生を考えたら、ここらで世の中にあふれている健康食品と共に人生を歩んで行こーと決心せずにいられない。

ケフィア人生がうまく根付くかどうか、とりあえずは努力してみよう!

子供に癒される

今日から私が働く学校も2週間のイースターホリデーに入った。通常どの学校も学期末は行事に追われて忙しさが続く上、オンライン授業のリズムに慣れてしまっていたスタッフは学校がオープンして以来みんな疲れがとてもたまっていた。

小学校の低学年担当のスタッフに求められるのは忍耐力。これについては一度Tik Tokの面白い画像をみた事がある。中高生とのオンライン授業では、授業中生徒がカメラをオフにしているケースが多いので、授業をしている先生は顔の見えない画面に向かって教えることに。実際に相手がカメラの前にいるのかどうかはすぐにはわからず、名前だけが写った画面を見ながら先生は話し続けてる。その反面小学生、特に低学年の子供達に教える場合、先生が何かを説明している時でも子供たちはみんな自分の事を話しはじめる。

「はいみんな、今日は形容詞について勉強します」と先生が言うなり誰かが手を上げて、

「ミス、昨日は私のおじさんの誕生日でした」「あーすごい、ちゃんとお祝いしてあげた?」

「弟の誕生日は6月でーす」と誰かが続く。

「お父さんが猫を買ってくれるって約束したよ」

「今度も誕生日にデズニーランドに行きまーす」と急に話の方向が変わっていく。

私なんかは「はいもう終わり、その話本題と全然関係ないやん、もーわかったから」とイライラしだしているのに、一緒に働く担任の先生は「すごーい、いいねー、楽しみやねー」とどの子の話にも真剣に興味を持って聞こうとするので私は彼女にはいつも頭が下がる思いでいる。

さすがにプロだ。

それでも子供と接すると言うことは日々の生活に笑いがあって、心がほっこりする日が圧倒的に多く、そこに仕事のやりがいを感じさせられるのも事実。

今週もよく笑わせてもらった。

「あーお腹すいた~、ランチまであと何分?」と最近腕時計を買ってもらったばっかりの子が聞いてきた。「あと20分でランチやからもうちょっとがまんして~」と答える私。そして20分後の11時40分になった時、ビビービビーという音が聞こえてきた。その子が自分の腕時計にアラームを設定したからだ。「まじで? こんな発想ってあり?」

体育の授業中みんなが走っている時、急に1人の生徒が向きを変えて私の元にやってきた。

「どうしたん、なんでこっちにくるの?」ときいた私に「あーもう疲れたから走るのやめるわ、ちょと休憩しまーす」と答える生徒。それを見て一瞬唖然としてしまった体育の先生と私。私が子供の頃には考えられないこの行為に、注意する前に思わず笑いが出てきてしまった。

最近この仕事を辞めたいという気持ちが高まってきている私だけれども、子供たちとのかけがえのない時間を過ごしていると「この仕事は私にあってるなー」とも思ってしまう。

イースターホリデー、この休みにちょっとゆっくり今度の人生について考え直してみたいと考えている。

アイルランド

昨日はアイルランドの守護聖人パトリックを祝うセント・パトリックデー。

私が働く学校でも朝の朝礼で、セント・パトリックについて学び、私のクラスの担任はアイルランド人のハーフなので、子供達からHappy St Patrick’s Dayのカードをもらっていた。

アイルランド。私の夫の先祖は父、母方両方ともアイルランド出身なので、私たち家族にとってもアイルランドは親近感のある国。現に私の今の苗字はアイルランドの苗字。

長い間アイルランドは、イギリスの統治下にあり、その経済は停滞したままだった。そこに追い討ちをかけるように1845年から1851年までポテト飢饉が発生して、800万いた人口の25%が亡くなり、更に人口の25%がイギリス、アメリカそしてオーストラリアに移民していったので、1911年には人口は440万人以下まで減少したと言う。

義父の祖父はまだ11歳の時、アイルランドから単身オーストラリアに渡った。食べ物もなく11歳の少年はどんな思いで、1人で船に乗ったんだろう。彼は自分の幼少の頃の話を自分の子供にも話さなかったらしい。

昔ダブリンの空港でアンケート調査を受け、その中にアイルランドに親戚がいるかどうかという質問があった。「オーストラリア人の夫の先祖はほとんどアイルランド人です。」と答えると「あまりに多くのアイルランド人が他国に移民していったので、この国と縁がある人は世界中に存在していますよ」とその人が言っていたのを思い出す。

確かにイギリスで生活していると、どの人も必ずアイルランド人には出会うはず。

アイルランドと言えば、朗らかな国民性、ギネスビール、アイルランド人の前身であるケルト民族、それにまつわる妖精民話、アイルランド音楽にアイリッシュダンス、詩人のイェーツ、作家のオスカー・ワイルド、ポテト料理、ラグビーなどが連想される。

ダブリンに住むアイルランド人の友人Tを訪ねた時の事、1週間の滞在期間中毎日ポテト料理を作ってもらった思い出がある。ポテトスープ、ポテトパン、ローストポテト、マシュポテト、ポテトサラダそしてポテトチップ。アイルランドはポテトが大好きだと言うけれど、ほんとにポテト料理のオンパレードでもてなしてもらった。

昨日のセント・パトリックデー、この日のお祝いには多くのアイルランド人の家庭でアイリッシュシチューやもう一つの伝統料理であるゆで豚とキャベツが作られた事と思う。

英語で言うとBoiled Bacon and Cabbageは、ベーコンというものの使われるのは豚肉のロースか豚肩肉。スモークされたハムを使う人もいるらしい。それをゆでた春キャベツと共にクリームとパセリを加えたベシャメルソースをかけていただく。

アイルランド人の同僚は「アイルランド料理を友達にご馳走する時は必ずこの料理を作る」と言っていた。春キャベツが美味しい今、「私も作ってみようかな?」と彼女にいうと「デザートにアップルパイとクリームを、それからアイリッシュコーヒーも忘れないで」と言う。

そうや、ウイスキーの入るアイリッシュコーヒーは日本でもよく知られている。

今や世界各地でお祝いされているセント・パトリックデー、昨夜は夫のご先祖様にHappy St Patrick’s Dayと挨拶して眠りについた。

ご近所さん パート3

先週約3ヶ月ほど空き家になっていた我が家の階下に、新しい住人、ラトビア人の兄弟が引越ししてきた。

下からの雑音がしばらくなくなり私が静かさに慣れてしまったという事と、階下の物件は賃貸なので、毎回はじめは新しい隣人の生活スタイルがわからないという事もあって私としても何か気分が落ち着かない。

その物件の所有者が私たちはじめ建物の他の所有者に新しい隣人のメール先を送ってきたけれども、相手の詳細はわからないのでうちの上に住んでいる女性はすぐさま「こんな時世だからセキュリティーはちゃんとしておきたいので、今度引っ越してきた人の職業を教えて」とすぐさま返答していた。

私はと言うと下の人たちの引っ越しが落ち着いたら挨拶に行ってみようと思っていた。

でも彼らがやってきて我が家までタバコの匂いが漂ってきたので予定変更、急遽下の人に話をしに行った。

昔は私も喫煙者だったし、他人の生活習慣にとやかく言いたくはないけれども、築150年以上の古い建物には至るところに階下、階上に通じる穴というか、スペースがあるので、タバコの匂いはすぐに建物に充満してしまう。この状態に黙って耐える気は毛頭ない。

あー厄介な問題!確かに彼らには自分の家の中でタバコを吸う権利がある。この建物の管理は所有者が全員でしているので、Air B&Bを禁止にしたのと同じで「この先の為にこの建物内は禁煙という条例を作って」と提案する事もできる。

とにかく私のイライラが増してきたので、夫が階下の所有者にメッセージを送ってくれた。

そしたら今日公園で階下の隣人とばったり会った。開口一番「オーナーからメールがきてタバコの匂いと音の問題の話は聞きました。僕たちは今の家にはしばらく住むつもりでいるから、隣人とはいい関係でいたいので、タバコはなるべく野外で吸います。この先問題が出てきたら直接連絡してきてください」と言ってきた。

この瞬間私の中のイライラは吹っ飛んでいった。ちょとしたコミュニケーションでこうも気持ちに変化が出てくるものかと自分でも驚くほど、その後下から聞こえてくる音が気にならなくなっている自分がいる。

先週は真向かいに住んでいる20代の若者がまたパーティーをした。表通りに面するバルコニーに出て大声で飲んでみんなはしゃぎまくり。これには同世代である私の娘達が「私もパーティーしたいけれどもロックダウンやから我慢してんのに、この騒ぎうるさすぎる!」と怒りまくり。

話す言葉からトルコ人の留学生やアメリカ人学生のようだ。母国を離れてロックダウン中のロンドンにいる彼らの騒音に私は多少理解も示せたが、騒音が夜午前をすぎて2時ごろにカラオケになった時には「明日文句を言いに行こう」と決心。

翌日、その若者が空き瓶をごみ箱じゃなく通りに置きっぱなしにしてるのを目撃してしまったので私たちの怒りも頂点。

長女が話をしに行って、相手ははじめから最後まで言訳と平謝り。でも最後に相手が「当分パーティーをする予定はありませんから心配しないでください」と言ったきた時長女は「ほんまにたまげた、ロックダウンの意味がわかってないのかな?」とあきれ返ったという。

今日もマーケットで野菜を買いに並んでいると「あーほんまに昨日の晩は頭にきた……通りの….番の家は昨日もパーティーをしてた。もうちょっとで警察に通報する所やったわー」と誰かが言ってるのが聞こえてきた。

これってもうロックダウン生活が限界に近いって事かな? ロックダウンで家にいないといけない今、イギリス全土で隣人問題を抱えている人が増えているんだろうと思う。うちのお隣さんのようにことが平穏に解決できていたらいいけれど、隣人問題って本当に厄介だ。

紫のクロッカスが可愛いすぎる!

ラテンアメリカンミュージック

我が家では、次女がポルトガル語とスペイン語を勉強している事もあって私たち親子は毎日ラテンアメリカの音楽を聴いて、歌って踊っている。

コンピューターに向かっている時間が増えてる今、ラテン音楽に乗って体を動かすのは適度な運動にもなり、音楽を楽しむのと一石二鳥のメリット。

私は若い頃家族や友達の影響でSalsaやSamba、Bossa novaをよく聴いていた。まあ当たり前のことだけれども中南米には他にもたくさんの音楽のジャンルあって、最近また娘のおかげでまた奥が深いラテン音楽に魅了されている。

まずはSalsa。次女が言うにはSalsaはキューバ移民が1960年ごろニューヨークで作り出し、プエルトリコ人と共に形作っていった音楽。キューバ系、コロンビア系、プエルトリコ系があるらしいが、私が好きなのはMarc Anthony、Ruben Blades、Omara PortuondoそしてCelia Cruzなどの大御所。

軽く体を動かすにはもってこいのBachataはドメニカ共和国生まれのダンスミュージックで、ギターとドラムの軽快なリズムがいい。有名どころはPrince Royce の’Darte un beso’やRomeo Santos。Prince Royce とMarc Anthonyのデユット曲’Adicto’はスペイン語がわからない人にも情熱が伝わってくる曲だと思う。

そして今人気のReggaeton。これは1990年代にダンスホールから発展したプエルトリコ発祥の音楽で、Rap、American hip-hop、Reggae の影響を受けている。大人気のDaddy YankeeとLuis Fonsiの’Despacito’は聴いているだけで体が動いてくる曲。日本のティーンエイジャーにも人気のCNCOはイケメンのグループで、うちの娘も大フアン!彼らの曲’Reggaeton Lento’を聴いたことがある人は多いはず。ちなみにこのCNCOは大阪出身のミュージシャン清水翔太くんの曲’My Boo’をカバーしたので、清水くんの音楽と名前が世界中のCNCOのフアンに知られるようになったと言う逸話がある。

私が一番好きなジャンルはBolero、よくに言うロマンチック音楽。キューバ音楽らしいが、原型はスペインのセビージャにある。私が好きな曲はメキシコ人が作曲した’Piensa en mi’これはスペイン人のLuz Casalが歌うバージョンが一番おすすめ。メキシコ人のLuis Miguelが歌う’Historia de un amor’もいい感じ。日本でも’Besame Mucho’や’Quizás,Quizás,Quizás’は昔からよく聴かれている曲だ。

’Historia de un amor’はいろんなアーティストが歌っているが、中南米じゃないけれどもフランス人の親子French Latinoが歌うバージョンは味があってこれもおすすめ。

ブラジルと言えばまずはSambaとBossa novaを思い出す。Sambaはアフリカ音楽の影響を受けて、Bossa novaはヨーロッパ音楽の影響をうけていると言われている。Bossa novaの大御所と言えばのJoão Gilberto。ブラジルには他にもMúsica popular brasileiraというジャンルがある。これはBossa novaの後に出てきた音楽で、Jazz、Samba、Funkの影響を受けている。Caetano Velosoはこのジャンルに入る。

あとSertanejoブラジルのカントリーミュージックで、アコーデオンの伴奏がつく。You Tubeで偶然見つけたけれども、Henrique & Diegoの’Esqueci Você’なんかはいい感じ!

他にもアルゼンチン音楽のTango、キューバ音楽のRumbaとMambo、ドメニカ共和国のMerengueも知られたジャンル。アンデス山脈あたりで歌われてきているフォークミュージックもいい感じ。サイモンとガーファンクルがカバーしたコンドルは飛んでいくはこのジャンルに入る。

こうして見てみるとキューバの音楽への影響はすごいな~!でもいろんな音楽を聴いて、自分の好みの音楽に出会えるのは最高。充分な時間を与えられた今のロックダウン生活には最適やね!

大好きなファーマーズマーケット

移動の制限がある今の生活の楽しみといえば、週末に長女と行くファーマーズマーケットへの買い物。大型スーパーとは違って、そこで売っている近隣農家から直送でやってきた野菜や果物はとても新鮮で、見ているだけでも目の保養になる。

まだ少し土が残っている、時には不揃いな野菜には自然の中で陽光をたっぷりと受けて育った元気さを感じることができる。マーケットで買ったレタスでサラダを作ると、スーパーで買ったレタスと違って味、舌触りが違い味が格段に美味しくなるからすごい。

イギリスのスーパーで売ってる、バックに入っていてすでに水洗いされたほうれん草を食べる時、子供の時に感じたほうれん草の独特の苦味は全く感じられない。でもマーケットで買うほうれん草は子供の頃に食べたほうれん草と同じ味がする。

ファーマーズマーケットで買い物をし始めると何が旬で、どんな野菜が近郊で作られていて、どんな野菜が輸入だけに頼っているのかも明白にわかる。今の時期マーケットにはおなすやピーマンなんかはなく、ふんだんにあるのはキャベツ、スイスチャード、ケール。インゲンなんかはほとんどケニアからの輸入品なので、ファーマーズマーケットでは見かける事もない。

5月ごろになるとアスパラガスが、6月に入るとチェリーや苺が顔を見せ始め季節の到来を知らせてくれる。

野外のマーケットで買い物が好きな人は、そこ来ている人たちが作り出すコミュニティー感が好きなはず。毎週顔を合わせる行きつけのお店の人とも、一言二言会話をするようになる上、見知らぬ人から「これどおやって調理するんですか?」なんて聞かれて心がほっこりする事も多い。

日本人の買い物客も時々見かける。「このパースニップで金平作ったら美味しかったわー」なんて会話も聞こえてきて、今度見かけたら他にも調理法を聞いてみよと思ったりもする。

多分そんな日本人の買い物客が一番求めてるのは新鮮なお魚だと勝手に想像する。

通常1店舗しかないお魚屋さんは大人気。11時過ぎなんかにマーケットに着いてしまうとお魚はほとんど売り切れ状態。見たところ10時を過ぎると魚料理をよく知ってそうな若いイタリア人、フランス人、スペイン人ファミリーがマーケットに来だして、いろんな魚を買って帰る。

この間も10時半にマーケットに着いて、魚屋さんを見るとそこにはもう6、7人が並んでいた。並ぶ前にチラッと何が売っているか確認。その時点ではまだムール貝もあさりも充分にあり、あとはたら、平目そしてさば、燻製された魚もあった。さばがお目当ての私は「多分大丈夫だろう!」と思い行列に参加。でも私の前の人の番になるとムール貝もあさりもなく、あるのはたらと二つのさばだけ。

「お母さん、今日はさば買ってよ~」と前にいる娘さんがお母さんにさばを勧めている。

「たのむからさばは買わんとって~、でももしさばが買われへんかったら今日のメニューをかえなあかん。どうしょ~」なんて心の中で呟いていた私。

前にいた人がイタリア人やスペイン人だったらそこで私はさばを諦めていたけれども、そこにいたのはさばの調理はあまりしたことがなさそうなイギリス人女性。ごめん先入観丸出しで申し訳ないけれども、さばを捌けるイギリス人女性にまだあったことがない私は、そこで「彼女はさばを絶対に買わない」という一抹の予感があった。

結局その親子は5分ぐらい考えた後たらを買って帰った。その瞬間私の頭の中で「今夜はしめさばが作れるやったー」と大喜び。

これも子供の頃と同じ。買い物に行くまで何があるかわからない。「今日は何あるん?」ってのり。

あと最近、きのこ類ではなめこに人気が出てきている。お店の人に「これは英語名はなんですか?」と聞けばNamekoというので、椎茸やしめじ同様なめこにも日本語名がつけられている。どうやらラーメンを作る時になめこを入れる人が増えているらしい。「他にもなめこのレシピがあったら教えてください」と頼まれた。

レストランに行けない今、おうちご飯を豊かにしている人が多いんかな? マーケットで買ったチキンで我が家は今夜、イギリスらしくローストチキンを作る予定。今唯一の楽しみ、ファーマーズマーケットありがとう!

マーケットで買った小さな紫のお花

ピクニックが楽しみ

このところ気温が2桁台まで上がって春を感じさせる日々が増えているロンドン。その為かロックダウン中と言えども街ゆく人に笑顔が多く見られる気がする。

先日イギリス政府による今度の対コロナ対策の見通しが発表されたが、それによるとレストランやカフェが開くのが5月17日とのこと。「あーもう待ちくたびれた!」というのがみんなの本音、私は早速アフタヌーンティーを予約しようとしたものの、目的のホテルは6月までは予約ができない状態だった。

3月29日以降は、異なる2世帯が逢ってもいいとの事で、こおなってくると今年は例年以上にピクニックをする人が増えると思う。

と言っても、最近ではベンチでサンドイッチを食べてる人も見かけたりするが、ロックダウン当初は、公園のベンチに座っているだけで警察に注意をされた友人もいたので、公園でピクニックができるのはご褒美のよう!

我が家のピクニックはバゲットに、ホームス、ナスのペースト、ひよこ豆で作られるフラッフル、サラダなどレバノン料理を中心にする時と、チャイニーズレストランでいろいろ買って食べるのが定番。

まあお弁当を作るのが一番家族に喜ばれる事はわかっているけれども、時間に余裕がない時には作ってられない。せいぜいスペインオムレツとサラダを作って、あとはパン、チョリソ、オリーブ、チーズを付け足すぐらいかな。

イギリスでは、ピクニックの定番と言えばサンドウィッチやソーセージロール、ソーセージ、ポテトサラダ、チーズ、ケーキにイチゴ、ぶどう、レモネード、ジンをベースにハーブやオレンジ、スパイスで風味つけらた夏のドリンクPimm’sがすぐに思い浮かべる。私は最近まで食べたことがなかったけれど、スコッチエッグなんかも人気の食べ物のようだ。ここにポテトチップスなんかのスナック類が入ったらもう上出来。

近頃のピクニックではお寿司を持ってくる人もよく見かける。

ピクニックに最適なお料理はというと、冷めても美味しくて常温で食べられるもの。

サンドイッチ、キッシュ、ケサデイージャ、野菜を使ったタルト、サラダといろいろあるが、私が好きなのはトルコ料理ではBörek,ギリシャ料理ではSpanakopittaと呼ばれる薄いパイ生地を使ったほうれん草とフェタチーズが入ったパイだ。暖かい日に、このパイとサラダとオリーブを食べるのが最高。

長かったロックダウン、ようやく先の明かりが見え始めたかな?春が近づいてきて、そんな事も可能だと思わせる今日この頃だ。

野外で食事ができる喜びが待ってると思うと今からすごく楽しみだ。

アフタヌーンティーに行きたい

今週はイギリスの学校のほとんどが中休み、いわゆるハーフタームだ。

思えば去年の2月のハーフタームホリデーには、日本から友達2人がロンドンに遊びにきてくれて1週間弱という短い時間をとても楽しく過ごした。

その頃のヨーロッパではコロナと言えばまだ中国を筆頭にアジア圏での問題という認識で、ロンドンの街を歩いていてもマスクをしているのは東アジアからの旅行者ぐらいだった。ロンドンに来る前に友達に「マスクをつけていたら病人と思われて敬遠されるかも知れんし、風邪でもない限りマスクはつけへん方がいいよ!」とアドバイスしたものだ。

先日その友達が「去年の2月にロンドンに行った時は誰もマスクをつけてへんかったのに、そのイギリスの方が今は先にワクチンの接種が始まったのね」と言っていた。

イギリス政府は初期の対コロナ対策が失敗したので予防接種だけは成功させたいと願っているんだろう。

とにかく去年の友達のロンドン観光、是非ロンドンでやってみたいことの1つがアフタヌーンティーに行くことだった。私もアフタヌーンティーが大好きだけれども高級ホテルでのアフタヌーンティーはかなり値がはる為、特別な時しか行くことがない。だから友達がくる前にちょっとリサーチ!

どのアフタヌーンティーもサービスの形式は同じ。はじめに出るサンドウィッチはきゅうり、卵、コロネーションチキンといってカレー味のチキン、スモークサーモン、ローストハムが主流で、次のスコーンはクロテットクリームにジャムがつき、最後に数々のミニケーキが出され、そこに自分の好きなお茶を注文する。内容の贅沢さや凝り具合の違いと場所、空間の演習の豪華さに対して料金が変わってくる。

最高級のホテルClaridges, The Rits, The SavoyやFortnum&Masonでのアフタヌーンティーは軽く1人当たり70ポンド( 約1万円 )以上し、シャンペーン付きだと80ポンド以上。でも超リッチな気分も味わえる。

ランクをひとつ下げた、でもまだまだ豪華なアフタヌーンティーならHotel Café Royal,

1人あたり55ポンドから65ポンドぐらいの料金設定。

でも高級ホテルじゃなくても充分に素敵なアフタヌーンティーを楽しめる場所も多い。私が時々友達と一緒に行くアフタヌーンティーはこじんまりとしたブテックホテルで、お値段も1人当たり25ポンド( 約3600円 )という設定。去年もサウスケンジントンにあるNumber Sixteenというブテックホテルでアフタヌーンティーをしたけれども、お庭またはお洒落な空間の中でアフタヌーンティーができ、おかわりやスタッフのサービスも充実していてすごくおすすめ。

他にもThe Wallace Collection や Victoria and Albertoなどのミュージアムカフェでのアフタヌーンティーも気軽でいい。

結局友人と行ったのは老舗のLandmark Hotel。ホテル内のWinter Gardensという天井が吹き抜けになっていて、椰子の木がある広々とした空間の中でゆるいピアノの演奏がバックにあったアフタヌーンティー。

イギリスの伝統文化であるアフタヌーンティーを、若い外国人のウエイターがすまし顔で説明してくれるのを見ていたらなんかおかしく思えてきたのを覚えている。

優雅な時間と美味しい紅茶をいただき私達はアフタヌーンティーをおおいに楽しんだ。おまけに友達にご馳走までしてもらって、私の喜びは倍増。有難う、えみこ、さえこ!

どこにも行けない今年の中休み、今度はいつアフタヌーンティーに行けるんやろー。せめて家でスコーンを焼いてスコーンと紅茶だけのクリームティーを楽しもうか。

そおいえば今日はパンケーキデイ!スコーンはお預けして今日はパンケーキを作ろーっと。

チャイニーズニューイヤー

明日の12日はチャイニーズニューイヤー。それを受けて今週は朝の集会でチャイニーズニューイアーについて学び、今日うちのクラスの中国人の子供達は赤色の服やチャイナドレスを着て誇らしげにzoomレッスンにやってきた。

一昔前のイギリスでは中国人といえば香港やマレーシア出身者が多かったけれども、ここ最近15年ぐらいで国の経済発展に伴い中華人民共和国出身者が大多数を占めるようになり、耳にする新年の挨拶も広東語から北京語に変わってきている。

日本人が中国人というと、隣国の中華人民共和国の人を指すけれども、中華系シンガポール人、台湾人ももちろん中国人。でもシンガポールやマレーシアの中国人が大陸の中国人を英語名のPeople’s Republic of Chinaの頭文字をとってPRCと名付けて自分たちと区別しているのを知った時は妙に納得したのを覚えてる。

先祖はみんな中国大陸出身でも、今のシンガポールは文化的には中国よりも台湾人に近いきがするからだ。

そおいえばある日、中国人男性と福建語を母国語とするマレーシア人女性と私の3人で会話している時に、中国人男性が北京語を話せないマレーシア人女性に「君は北京語も話せずに、純粋中国人と言えない」と言い放ったことがある。とっさに彼女は「北京語を話さない中国人は世界に何万もいるし、私は人種的に中国人よ」と言い返したけれども、その男性がいだいている中国人感を垣間見た。

それでも明日のチャイニーズニューイヤーには、中国文化を継承している人以外にも、それにあやかるのが好きな私たちのような国際家族はみんな何かしらチャイニーズニューイヤーを祝うのでは?明日中華料理を食べる予定の人って結構周りにいるいる!お祝い事はとにかく楽しい。

うちのクラスの中国人の子供達も祝いの食事として、明日は茹で餃子、蒸し魚料理、長寿を願うヌードルを食べると言っていた。

私達も近くのチャイニーズレストランで「新年用の大根もちがお持ち帰り出来ますよ」というポスターが貼ってあったので、明日はこれを買いに行く予定。今からすごく楽しみ。

惜しくも、コロナ禍の中今のアメリカでは東洋人に対する差別が増えているというニュースをよく耳にする。先日も中国人のおじいちゃんが歩いていると突然若者が走ってきて、そのおじいちゃんを突き倒すという映像を見た。心が痛む、残酷な事件だ。この件を受けて中国系アメリカ人のセレブ達が懸賞金を出しあい、その若者を必ずを見つけ出すという動きになっている。

明日の新年には新型ウイルス問題が収束し、今まで当たり前だと思っていた日常が1日も早く戻ってくる事を願う人でいっぱいだろう。

西暦の新年でもいったHappy New Year! 今度は旧正月でHappy New Year! どうぞ今年はいい一年でありますように!

人の優しさ

今週2日、新型コロナウイルスの治療にあたる医療従事者への支援を国民に呼びかけ、巨額の寄付金を集めた100歳のトム・ムーア退役大尉が亡くなった。

彼は歩行器を押して自宅の庭を100往復する挑戦をして寄付金を募り、150万人以上の人が寄付をして3300万ポンド(日本円で約47億円)を集めると言う偉業を成し遂げた。懸命なムーアさんの姿に多くの人が感銘を受け応援の輪はたちまち広がり、ムーアさんは一躍時の人に!

それを受けて英国首相ボーリス・ジョンソンがムーアさんの追悼の為に3日木曜日の午後6時に皆で拍手を送ろうと提案し、病院、街頭、スポーツスタジウムなど至るところで多くの人がムーアさんに追悼の拍手を送った。うちの通りも拍手が鳴り響き、私達家族も参加させてもらった。

拍手をしてたら心が温まってきた。国中の人に希望を与えたムーアさんのなんと素晴らしい人生のフィナーレ。きっとムーアさんの魂は喜ばれていると思う。

去年の春も毎週木曜日の午後6時になると、イギリス中で一斉に医療従事者の方々に感謝の意を込めて拍手を送っていた。その当時我が家の階下にはドクターと看護婦さんが住んでいて、彼女達がその拍手を純粋に嬉しいと喜んでいたのを思い出す。

丁度武漢が初めてロックダウンになった時も、夜になると武漢市民が「武漢加油(頑張れ)」と言いながら声を掛け合ってお互いを励ましあってる映像をみた。

イタリアやスペインでもいろんな人が自宅のバルコニーに出て歌を歌ったり、楽器を演奏して音楽で人を元気付けるニュースをよく見かけた。

そお言えばロンドンでも友人Gが人を元気付ける為に、毎週家の前でお母さんと2人の娘さんのトリオがバイオリンとチェロを弾いてる動画を送ってきてくれたことがあった。

このような愛が詰まった行動には本当に心が温められる。

うんざりするようなニュースが多い中、人を労る、連帯感が高まる話を聞くと、人っていいなーと心から思え、そんな場面に出会すと私はよく感極まってしまい、泣けてくる事もたびたびある。

この間もカラオケクラブで歌う歌をYou Tubeで探していたら、オーストラリアの動画と思うけれど心がキュンとする動画に出くわした。朝の通勤電車の中に人が2、3人乗ってきたと思うや、朝の挨拶をしその後「みんなでOver The Rainbowを一緒に歌いましょう」といって乗客に歌詞を配り、一斉に歌を歌い出した。最初は恥ずかしそうにしていた人も徐々に参加し始め、それを見て私もが熱くなってきた。こんな小さな行為がなんとも言えない人とのつながりを感じさせてくれる。(Train Passengers Sing Over the Rainbow, The Liberators International )

You Tubeと言えば、日本人や韓国人の若者がお互いの国に行って、フリーハッグをおこなっているチャンネルがある。反日デモをおこなっているすぐ横で、優しそうな日本人の若者が目隠しをしながらFree Hugs For PeaceのTシャツを着て立っていると1人、1人とその日本人にハグをしにくる人がいた。「国同士の間では緊張が高まっているけれども民間人同士の関係は別だと言うことを証明したかった」とその日本人は言っていた。

これにも泣けてきた。私もその若者にも、彼をハグした韓国人の人々にもハグしにいきたい!

ほんまに愛こそ全て。

S子ちゃんにもらったマーマーレード

先日は友人のS子ちゃんが彼女のお手製のマーマーレードを遠いところわざわざ届けにきてくれた。これでいただくのは2本目!私たちが彼女のマーマーレードのフアンと知ってくれている上、ロックダウンで夫と離れ離れに暮らしている私達親子を励ます為に持ってきてくれたS子ちゃん。彼女の優しさに大感謝。

そして今朝は長女の大学時代の友人が昨夜チョコレートブラウニーを作り、ロンドンとロンドン近郊に住む自分の友達全員に届けるという事で、自転車で1時間以上かけてブラウニーを届けにきてくれた。ブラウニーを焼いて、遠方から持ってきてくれてこちらが有難うなのに、彼はインスタで「今日ブラウニーを受けとってくれたすべての友達に有難う!」ってメッセージをあげていた。

こんな風に人に喜びを与えられ、愛情表現をおしみなくできる人間でありたいとつくづく思った1日だった。

今日の散歩道