今週の英国はエリザベス2世即位70年の祝賀、プラチナジュビリーで木曜日と金曜日は祝日になり、週末と合わせての4連休。街中、おそらく国中の至るところでお祝いの飾り付けが施されストリートパーティー、コンサートとお祝いムードで満ちている。
ちょうど今週の初め頃から、うちの近くのホテルにも明らかに英国各地からの旅行者の姿が目立ち始めた。そしてまたこの祝賀に参加しているのは英国人だけではない。街頭インタビューを受けているアメリカ人、カナダ人、インド人はみんなこのプラチナジュビリーの為にロンドンに来ていると言っている。
他の国の事はわからないけれども、英国、英国人はお祝いの仕方がすごく上手な国、国民だといつも感心させられる。特に世界的に知名度の高い英国人アーティストが多いので、コンサートなんかはそお言った有名ミュージシャンが登場してすごく盛り上がるし、イベントがあれば国民が一致団結する。
外国人の私ですらウイリアム王子のスピーチに感動して涙が出たりするから、自国のお祝いなら一層盛り上がるんだろう。
祝賀イベントの中でも一番素敵なのは各地域でご近所さんが集まってストリートパーティーを開く事。自治体に椅子とテーブル代15ポンド(約2500円)を払って、食事と飲み物は各自持参で近所の通りでパーティーをする。まさに老若男女が集まり、コミュニティーの暖かさが感じられるイベントだ。
残念ながら私の通りではパーティーは開かれなかったけれども、ストリートパーティーに参加した友達はみんな口を揃えて楽しかったと言っていた。
今私の夫はオーストラリア、長女はニューヨーク、次女はリスボンにいるので、私は親友の南アフリカ人のA宅でプラチナジュビリーランチに参加させてもらった。
友人Aと彼女の娘さんはいろんな料理を作ってくれていたけれども、今回彼女が作ってくれたコロネーションチキンは今まで食べたコロネーションチキン中で一番の味だった。コロネーションチキンとはエリザベス2世が女王に即位した時に考案されたカレー粉とクリームで味付けされたチキン料理。おそらく日本人好みの味ではないけれども、やっぱり料理上手な人が作るとそれなりに美味しい味になるからなんでも食べてみないとわからないもんだ。
特別に王室には興味はないけれども、さすがにエリザベス2世即位70年っていうのはすごいなーと私は思う。エルザベス女王は当年96歳、今でも凛とされていて、スピーチも上手だし、またユーモアのセンスもある。やっぱり女王としての貫禄と上品さを兼ね備えた女王はすごいし、まして25歳の時に女王に即位されて以来、どんな任務をも一切文句を言う事なくこなされてきたと聞くと、王室支持者じゃなくても彼女の勤めには敬意を払う人が多いのがよくわかる。
今回の祝賀でパディントンベアとお茶をしている場面がテレビで放送されたが、ロンドンオリンピック同様、こんな演技をしている女王はポーカーフェイスを保ちながらもどこか楽しそうだ。
彼女も一女性として、母として様々な経験をされて、最近ではご主人、次男、そして孫の事で心を痛められた事だと思う。
それでも初日にバッキンガム宮殿に家族と共に現れた女王を見ていると、頼もしそうな若い世代の家族に囲まれて、チャースズ皇太子、ウイリアム王子にジョージ王子と後継者も側にいて女王もさぞ心強いだろうと感じた。
エリザベス女王、即位70年ご苦労様です。これからもそうぞお元気でいらしてください。